TMG
LIVE TOUR "Dodge The Bullet" FINAL at 日本武道館(2004/9/7)

TMGツアーファイナル。会場はTM20周年記念ツアーファイナル以来の日本武道館。あのときはまさかまっちゃんに会えるとは思っていなかったため目ん玉飛び出るくらいたまげたが、今回は本人が来ることはあらかじめわかっているためある意味安心。しかし行ってみれば、あんな距離でアーティスト見たことない、というくらい、信じられないような近い位置でまっちゃんおよびメンバーを観ることになろうとは、会場に入るまでは全く思いもしなかった。

開演は19時の予定。18時30分頃、もはや行き慣れた九段下駅出口で、稲葉のツアーにも一緒に行った友人と待ち合わせ。この日は台風が近づいたいたせいもあり、雨は降っていなかったが風が物凄かった。髪の毛ボサボサになりながら場内へ入る。

今回の座席は1階スタンド北西B2列29番。1階スタンド席には何度か来たことが会ったため、どの変の位置でライブを見れるかはある程度想像はしていた。しかし今回の場合勝手が違った。いざ座席を探しながら場内を歩いていると、どんどんどんどん、ステージへ近づいていく。こ、これはまさか・・・?

そしていざ座席へ到着するともうびっくり。ステージの真横。距離にしてほんの数メートルだった。しかもまさにステージから武道館全体を見渡しているようで、その光景は今までにみたこともない、感動的なものでもあった。そしてすぐ目の前にはまっちゃんのギターが何本も立てかけられているのが見えた。私は開演前から既に極度の興奮状態に陥っていた。

19時を10分ほど過ぎた頃。場内の照明が突然落ちる。すぐさま場内は大歓声があがる。すると場内には様々なアーティストの曲が少しずつ流れ出した。ジミヘン、ビートルズ、エアロスミス、ツェッペリン、そしてディープパープルなど。やはりエアロのWalk This Wayがかかったときは場内一番の盛り上がりだった。

それらのSEが終わると、聞き覚えのある子供の声が流れ出す。Everything Passes Away。途端に大歓声があがる場内。ステージには黒幕がかかったまま、うっすらと照明が照らされる。そして天井からは紙ふぶきがパラパラと落ちてくる。

そして黒幕がドーーーンと落ちるとともに照明がパァーーッと明るくなり、メンバーが姿を現した。しかもステージ上からは巨大な炎が何度もあがる。場内は凄まじい大歓声。もちろん私は1万人以上の観衆と向き合っているような形だったため、その歓声を全てまともに受ける。

これはマジでありえないほどに凄かった!!これが武道館満員の大観衆の歓声なのか。いつも観客の一部として声援を送っていたが、今回はまさにステージに立ってその歓声を受けているかのような気持ちになる。初めてステージ側で聴いたその歓声は今までに味わったことのない衝撃的で、かつ最高に興奮するものだった。しかもステージのメンバーとの距離がありえないほどに近い。おかげで私はこの上ない興奮状態でライブのオープニングを迎えた。

曲が始まると、サングラスをかけたジャックが私たちのいる方へ手を振ってくれた。思わず手を振り返してしまう。だって本当に近いんですから。それにしてもジャックはライブ中何度も何度も私たちがいる方へ手を振ってくれたり、声をかけて盛り上げてくれたり、ホント最高でした。たちまちジャックファンになってしまったのは言うまでもありません。

続いてはI wish you were here。ここではジャックとまっちゃんがゆっくりと歩きながら立ち位置を入れ替える。つまり、まっちゃんがゆっくりとギターを演奏しながらこちらに近づいてくるではないか。私を含めて周りからはとんでもない歓声があがる。まっちゃんはその歓声にこたえるかのように、ニコッと笑ってくれた。ぐわーーーーカッコイイ。間近で観るとあんなにカッコイイ人だったなんて。いや、遠目から観たり、ビデオとか観ててももちろんカッコイイんだけど。それに、まっちゃんがギターを弾いている指の動きとかを肉眼で見れたのももちろん初めて。ホント早すぎですからアナタ。肉眼でも何やってんのか全然わかりませんから。

曲が終わる頃、珍事件発生。ジャックが興奮したせいかステージから降りてしまったのだが、階段がなかったため上がることができなくなってしまったのである。スタッフに手をつかんでもらって一生懸命引っ張りあげてもらおうとしていたが、全然ダメだったため、仕方なくあきらめて舞台袖から上がってきた。それに気づいたエリック。「ジャックサン・・・?」と呼びかける。思わず場内爆笑。

続いてはSigns of Life、そしてTRAPPEDへ。こんなに盛り上がる曲を初っ端から連発してくれるとは。TRAPPEDは知ってる人ならよくわかる通り、観客とのかけあいが何度も発生する曲。盛り上がらないワケがない。

そしてI Know You by Heartへ。これは5/6という変拍子だったため、リズムが取りにくいファンを気遣ってか、エリックが指揮者のそぶりをしながらコーラスを歌っていたのが印象的だった。

曲が終わると今度はエリックがなんと「せーんろはつーづくーーよーーどーーこまーでーもーー」と歌いだした。そしてそのまま武道館全員で大合唱状態に。え、何?何でこの唄?TMGとどういう関係があるんだ?と思っていたらそのままTRAIN, TRAINへ。あーなるほどね。なに、これがいわゆるアメリカンジョークってやつなのかな?(笑)

続いてはイントロでのまっちゃんの渋いギターが印象的なRED, WHITE AND BULLET BLUESへ。さらに曲が終わると、エリックが「TAK MATSUMOTO!!」と叫び、まっちゃん以外のメンバーが退場。ステージ上にはうっすらとスポットライトが照らされ、まっちゃんが一人に。大歓声が起こる場内。それに答えるかのようにまっちゃんが何度も何度も手をあげて叫ぶ。

そしてしっとりとギターを弾き鳴らすまっちゃん。それはソロアルバム「華」にも収録されているBLUEだった。最初はギターのみだったが、まっちゃんがステージサイドのマニピュレーターに目で合図を送ると同時にオーケストラサウンドが鳴り響く。こういったステージ上でのスタッフとのやりとりとかもよく見えたからライブの裏側も見えてホント面白かった。また、スタッフの中には"a Beautiful REEL"のDVDに出てきた男の人も発見(シェーンがビデオもってウロウロしてる時に、「ゲンキデスカー?」と訪ねられて「ゲンキデース」と答えていたあの兄ちゃんです)。

演奏が終わる直前にはメンバーが再びステージにあがってスタンバイ。そしてそのままTwo of a kindへ。これはオリジナルよりもキーがひとつ下がって演奏されていた。ここでエリックが舞台袖のスタッフからバラの花を2本受け取る。それをパッと観客に見せるエリック。しかしその瞬間、2本あるうちの1本、バラの花がポトッとステージ下を落ちてしまっていた。バラを持ったまま歌い上げ、間奏でドラムセットの近くにそのバラの花を挿す。その仕草がなんだか可愛く見えた。しかしこれはCDでもライブで聴いてもホントいい曲だ。もうコッテコテのアメリカンロックバラードだよね。

そしてここでエリックがジャックに対して「何か話すことはないか」と問い掛ける。するとジャック。

JACK「キレイナ、ニホンニ、コレテ、コウエイ、デス。」

見事な日本語を喋るジャックに対して場内拍手と大歓声。そしてエリックのタイトルコールとともにWONDERLANDへ。ここでステージ上には「TMG」の大きな電飾が姿を見せた。しかし稲葉のWonderlandも大好きだけどTMGのWONDERLANDもホントかっこいい。ここではエリックが「オイオイオイ!!」とかけ声を発していた。観客もそれに乗せて「オイオイオイ!」と手をあげて叫ぶ。

そして待ーーーってましたTHE GREATEST SHOW ON EARTH!ここではTMGの電飾の脇からグルグル回る花火が登場。場内は最高潮とも言える興奮状態に。それにしてもこの曲は最高ですね。個人的にアルバムの中でも1、2を争うくらい大好きな曲だし。まっちゃんのギターソロも文句なしにカッコイイ。

いつしかライブはクライマックスへ。KINGS FOR A DAY、そしてNEVER GOOD-BYEへと続く。NEVER GOOD-BYEではサマソニのときと同じように、メンバーも観客も手を振りながら「LaーLaーー・・・」と大合唱。しかもステージ上はオープニングのときと同じように炎が何度も上がっていた。

しかしこのときの武道館の光景はホント凄かった。自分がステージに立っていることを想像する。そして手を振って歌っている観客を見ていると、本当に自分がステージに立っているような錯覚に陥った。思わず鳥肌が立った。

曲が終わると大歓声に包まれながらメンバー4人がステージ上で一列に並び、肩を組んで観客に礼をする。そして手を振りながらステージを去るメンバー。そしてこのときメンバーがまさに私たちの座席の目の前を通り過ぎた。その一番近い通路のところにファンは殺到。メンバーはそんなファンに対しても笑顔で手を振っていた。そしてライブは一旦幕を閉じる。

しかし無論場内はすぐさまアンコールの嵐。しばらくしてエリックを除く3人のメンバーがステージ上に姿を現した。まっちゃんとジャックは白いカウボーイハットをかぶっている。私はエリックがいないのを観て次に何をやるのか察知した。するとまっちゃんとジャックが英語でやりとりを始める。

TAK「How are you,JACK?」
JACK「I'm fine thank you,and you?」
TAK「I'm fine,too」

と、誰にでもわかるような英語で会話するまっちゃんとジャック。するとまっちゃんが「日本で最も有名な英語を教えるよ」とそんなことを言っていた。何だろう?と思っていたらまっちゃんが大声で叫ぶ。

TAK「This is a......」
観客「(Pen!!!!)」

場内爆笑とともに、ステージ上のまっちゃんとジャックもこの上ない笑顔を見せる。そしてまっちゃんが「ナイトレンジャーの曲やるか?」みたいなことを英語でジャックに問い掛ける。するとジャックが叫ぶ。

JACK「Rock in.... TOKYO---------!!!!!」

そしてナイトレンジャーのカバー、Rock in Americaへ。イントロで日本とアメリカの国旗がステージ上に現れた。そしてここではジャックがベースを弾きながら見事に歌い上げていた。もう何十回、何百回とライブで演奏してきた曲だろうから、体に染み付いているのだろう。途中からはエリックも参入し、「ROCK IN AMERICA」の大合唱となった。

演奏が終わるとスタッフがステージ上に椅子を用意する。とともにまっちゃんとエリックがアコギを手に取る。もうこの時点でピーンと来た。次はいよいよあの曲だな、と。

まっちゃん、エリック、ジャックが3人並んで椅子に腰掛ける。ここでエリックがメンバー1人1人を紹介する。と、ここで嬉しいハプニングが。なんとドラムのクリス、この日が誕生日だったようで。それを知った場内からはもちろん拍手と大歓声。エリックがハッピーバースデーを歌い出すと、たちまち場内はハッピーバースデーの大合唱となった。笑顔で応えるクリス。本当に嬉しそうな表情をしていた。おめでとうクリス!

そしてジャック、まっちゃんと順番にメンバーを紹介するエリック。まっちゃんのときには「オソレヲシラヌ・・・リーダーーー!!」と言って紹介していたが、その直後リーダーにおびえてブルブル震えている仕草を見せる。思わず場内からは笑いがこぼれる。

そしてエリックの力一杯のタイトルコールとともにTo Be With Youへ。Bメロの「come on baby...」のところではエリックが観客に一緒に歌おうという仕草を見せる。思わずこの日一番の大声で歌い上げた。私はもちろんMR.BIGの公演には行ったことがなかったので、生で聴くのは初めてだったが、カラオケでは何度も歌ったことがあるから歌詞はおおよそ覚えていた。しかしこの曲はやはりCDで聴くよりも何倍もいい。あのメロディにのせてファンの歌声が武道館に響き渡るその光景は感動すら覚えた。

演奏が終わると椅子が片付けられ、まっちゃんは再びエレキギターを手にする。するとエリックが「BOYS!!!!」と叫ぶ。すると男の観客から歓声があがる。今度は「GIRLS!!!!」と叫ぶ。すると今度は女の観客から歓声があがったのだが、その歓声の大きさにエリックはビックリしてた(笑)。
その後何度も何度も「BOYS!!!!!GIRLS!!!!!」と交互に呼びかけるエリック。そしてタイトルコールとともにOH JAPAN 〜OUR TIME IS NOW〜へ。イントロから場内は大歓声があがる。これもキーが1つ下げて演奏されていた。

エリックが歌っているとき、そしてまっちゃんがギターを弾いている時、私は自分をそのステージ上のアーティストと重ねていた。そしてまたしても自分がステージに立って演奏していることを想像する。これはもはやここで言葉に表せるようなものではない。感無量だった。あんな経験はもう二度とできないだろう…。

そして演奏のラストはステージ上で火薬が大爆発。私の前にいた兄ちゃんはめちゃくちゃビックリしてて。ちょっとオマエそれリアクションでかすぎだろ、って突っ込みたくなった(笑)。

ファンとの別れを惜しむように手を振ったり礼をしたり、メンバー達はしばらくステージ上に留まっていた。そしてWE ARE THE CHAMPIONSが流れる中、メンバーが退場する。私は友人に連れられて思わず通路の前の方へ。するとまさにメンバーが私からほんの1メートルくらいのところを通り過ぎる。まっちゃんが通ったときは思わず無意識のまま両手を挙げて叫んでる自分がいた。そしてまっちゃんはこちらの方に顔を上げ、笑顔で手を振ってくれた。

最初から最後まで、ここまで興奮しっぱなしだったライブなんて初めてだった。TMG最高だ!



TMG
LIVE TOUR "Dodge The Bullet" FINAL at 日本武道館(2004/9/7)

  1. Everything Passes Away
  2. I wish you were here
  3. Signs of Life
  4. TRAPPED
  5. I Know You by Heart
  6. TRAIN, TRAIN
  7. RED, WHITE AND BULLET BLUES
  8. BLUE
  9. Two of a kind
  10. WONDERLAND
  11. THE GREATEST SHOW ON EARTH
  12. KINGS FOR A DAY
  13. NEVER GOOD-BYE

  14. Encore.
  15. Rock in America
  16. To Be With You
  17. OH JAPAN 〜OUR TIME IS NOW〜
S.E.   WE ARE THE CHAMPIONS (QUEEN)


-おわりに-

ちょっとナメちゃってたのかもしれません。ホント自分の想像以上のライブとなりました。それにあんな席でライブ観れるなんて、おそらくもう一生ないんじゃないかと思います。だってまっちゃんがギター弾いてる指の動きなんて、今までスクリーン越しにしか観たことなかったですから(笑)。あとクリスのドラムもしっかり見えた。だから曲の所々ではクリスばっかり見るときも。でもやっぱりプロのドラマーは凄い。僕もあんなドラム叩けるようになりたいなぁ。

そして何と言ってもジャック、あんたマジ最高だよ。ステージに立っている間、何度も何度もファンに向って手を振ってくれたり、近くまで来て盛り上げてくれたり、とにかく楽しそうにダイナミックにベースを弾いているから、観ているこちらとしても否応なしに盛り上がる。こんなにライブがピッタリなアーティストってのもそういないと思った。

でもやっぱりメンバー全員、死ぬほどライブをやっているせいか、みんな明らかにライブ慣れしてて、お客さんを盛り上げるのが上手かった。ホント史上最強のバンドかもしれないですね。次回のライブツアーがいつになるかわかりませんが、今後の活動がある意味B'z以上に楽しみです。

では、一緒にライブを楽しんだ皆さん、お疲れ様でした。また次のライブで会いましょう。
2004.9.11 youhei


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