東京スカパラダイスオーケストラ
STANDING TOUR 2003 "HIGH NUMBERS" at クラブチッタ川崎(2003/3/20)

スタンディングツアーの2日目。この日は午後半休を取り、髪を切ってサッパリしたところでいざ川崎へ。開場は18時30分だったが、18時頃到着したため、チッタ近くのスタバで一服。店内にはスカパラファンらしき人達がたくさん。あちこちから「スカ」という言葉が聞こえて来る。普通のスタバではありえない状況だ(笑)。自分のテンションも次第に高まっていく。

そろそろ18時30分という頃、店を出てチッタへ向かうとすでに大行列。そういえば、と、買っておいたリポビタンDとウイダーINゼリーを一気飲み(笑)。気合十分。
チッタの入り口付近で一緒に行くファンの人と待ち合わせ、行列の中へ入る。10分ほど待ったところで入場開始。皆ロッカーに上着やカバンを詰め込み、Tシャツ一枚になる。そしていざ会場内へ。

場内にはまだ数十人ほどの観客しか入っていなかった。この日のチケットは整理番号90番台という幸運もあり、ど真ん中3〜4列目くらいに陣取る(と言っても数分後にはぐちゃぐちゃになっちゃうんですけどね・笑)。ふと見ると、冷牟田さん用のイスが用意されていることに気づく。座るのかなぁ・・・足の具合悪いのかな・・・、と心配になりつつ、知人と喋りながら開演を待つ。

そして数分後、スウェーデンの城が流れてくると、場内は歓声やら悲鳴やらともに、後ろから人がドーーーンと押し寄せてきてもうもみくちゃ状態。相方さんともあっという間に離れ離れに(笑)。そして青暗いステージライトが照らし出され、大歓声に包まれる中、ステージ脇からゆっくりと歩きながらメンバーが登場。この登場シーンは何度見ても鳥肌モノである。

しかしなんと冷牟田氏、松葉杖で登場。「ええええーーーっ!?」と思わず心の中で悲鳴をあげた。足が悪いのは知っていたけど、まさか松葉杖姿とは。去年の武道館では普通に歩いてたのに・・・。しかしそんな私の心配はよそに、メンバーはステージに出揃い、いよいよライブが始まる。

オープニングはニューアルバムからいきなりA Quick Drunkard。穏やかなイントロから一気に「Pump it up!!!」で盛り上がる。個人的に新しいアルバムの中でも3本の指に入るくらい大好きな曲だったので、もうこの時点で私のテンションは最高潮に。さらに続いては加藤さんのカッティングギターと茂木さんのドラムが重なる。(WE KNOW IT'S)ALL OR NOTHINGだ。静かなイントロに冷牟田さんの「explode!!!」の叫びでテンションあがりまくり。そして一気に大爆発。もう大変です。ぐちゃぐちゃです。僕もここぞとばかりに意味のわからない叫び声とともに(笑)飛びまくり踊りまくります。いや、もうほんと楽しすぎです。こんな素晴らしい曲を作った冷牟田さんに感謝。

さらに留まることなくニューアルバムからPut On Fresh Sex。全員が拳を突き上げて叫ぶ。叫ぶ。ワタクシ、もうこの時点で息切れ状態です。演奏が終わり、谷中さんのMCへ。ほっと一息である。

谷中「トウキョウスカパラダイスオーケストラです!!!」
観客「(大歓声)」
谷中「えー、ツアー2日目です。ひさびさのスタンディングツアー。去年はずっとアリーナツアーやってたから、しばらくこの感じを忘れてました。(お客さんとの)距離も近いしね。今日はもう、"見すぎ!"っていうくらいに見ていけ!!(笑)」

続いてはまたしてもニューアルバムからThe Last Bandolero。盛り上がった場内もやや落ち着き、穏やかなムードになる。そして24 Hours To Ska。さらにはGAMOさんの「10、9、8・・・」というカウントダウンとともにRandezvous In Space!へ。大好きな「left,right,left,right...」を生で聴けて大感激(笑)。さらにさらにNatty Paradeへ続く。こんなに楽しい曲を連発されたら誰だって笑顔になってしまうだろう。私もずーっとニヤニヤしながらピョンピョン飛び跳ねていた(端から見たらアブナイ奴だろうが・笑)。サビでは両手を上にあげ、場内の皆さん声をあげて一緒に歌ってました。
ラストは「オイ!オイ!」と拳を突き上げる。じょじょにテンポが速くなるが叫び声は止まらない。

続いては聴いたことのないイントロが。(後で知ったのだが、これはカバー曲で、第三の男という映画のテーマらしい。)しかしカバーなのにまるで自分達の曲かのように自然にこなしてしまうのも彼らの凄いところである。

そしてここでNARGOさんのピアニカ登場。えーー、こんなに早い段階でやっちゃうの!?と嬉しい悲鳴。SKA ME CRAZYだ。ここぞとばかりに飛びまくる。このとき体育の垂直飛び検査とかやったらきっと自身最高記録出てるんじゃないかと思うくらい(笑)、飛び上がりました。ただ、何分ギュウギュウ詰めだったので、後ろの女の子の足を何度か踏んづけてしまい、すごく申し訳なかったです。でも楽しいからやめれらなくって・・・。この曲で飛ばなかったら多分次のライブまでずーっと後悔してしまうでしょうから。
ちなみにこの時点で私は既にグロッキー状態(笑)。うーん、我ながら情けない・・・。

た、頼むからちょっと休ませてくれ、と思っているところでOcean To Ocean。ほっと一息。こういう抑揚のつけ方って言うんでしょうか、静と動みたいな使い分けがほんとに凄いと思う。ライブの盛り上げ方、楽しませ方を熟知しているんでしょうね。

続いては前作のアルバムからONE EYED COBRA。そして「FULL-TENSION BEATERS」からHowlin' Wolvesでまた一気に盛り上がる。Lovers' Walkでちょっと落ち着いたところで谷中さんのMC。

谷中「ツアーが始まったけど、戦争も始まっちゃったね。なんか、全部(テンション)下げられちゃうよなー。”ああ〜楽しかった↑でも戦争始まっちゃった↓”みたいな。人間って怒ると頭が悪くなるもんだよ。IQゼロだよ奴らは。ブッシュもフセインも俺が説教してやりてぇよ!」

ここで観客の1人が「ラブ&ピース!!」と叫んだ。

谷中「おお、そうだよ。ラブ&ピースだよな!いいこと言ったな。俺そういうの好きだよ。一握りのアホが世界を救う、みたいなね。」

ここで観客の何人かは「ラブ&ピース」と言ってピースサインをつくっていた。
話は変わってなぜか永ちゃんの話題へ(笑)。

谷中「なんか昨日は、ダイブした人とかいて、失神しちゃった人も2人くらいいたらしいけど、今日はなんか、大人な感じだね。」
観客「(笑&歓声)」
谷中「そういや(矢沢の)永ちゃんのライブとかって行ったことある?」

ほんの数名だが手を挙げた観客がいた。

谷中「おー、いるよいるよ。すげーんだよな、永ちゃんのライブって。もうね、ライブ始まる前から”エーチャン!!エーチャン!!”って。2時間くらいずーっとやってんだよ!もうライブ始まる前から疲れちゃうんじゃないかってくらい(笑)」
観客「(爆笑)」
谷中「でもそこからさらに最高に盛り上がるんだよね。その、最高に盛り上がった状態からさらに上にいくから、凄いよな。タオルとか投げちゃって。いや、俺はやんないけど(笑)。」
観客「(笑)」
谷中「でも俺ね、最近思うんだよ。イノキになりてぇなーって(笑)」
観客「(!?笑)」
谷中「(猪木口調で?)止まるなァー!進めェーー!まっすぐ踏み外せーー!礼儀を持って遠慮を捨てろォーーー!!」
観客「(笑&歓声)」

ここで最前列のお客さんが「ダーやってー!」と言ったらしく。

谷中「え?ああー、”1、2、3、ダー!”って?(笑)。それはやらない!(笑)俺にはできない。俺がやることじゃない(笑)。あれはあの人のモノだから。」

そして話は茂木さんにうつる。

谷中「俺が悩める月ならば、この男は太陽だ!何でも笑い飛ばす男!(笑)」

茂木さんにスポットライトが当たる。そして銀河と迷路へ。茂木さんが歌い始めると観客は大歓声。いい声してます茂木さん。

続いては懐かしいナンバーMoments In Heaven。そして沖さんのMCへ。

沖「ちょっと懐かしいFANTASIAというアルバムの中から「Moments In Heaven」という曲、でした。」
観客「(歓声)」
沖「次は、カバーなんですけど、僕の大好きな”****(名前忘れました)”のThe Sweetest Soundsという曲をやります60年代くらいの楽曲ですね。」

気づくとステージ上は大森さん、茂木さん、沖さんの3人だけになっていた。そして3人によるスーパーセッション。お見事、の一言に尽きる、素晴らしいステージだった。

続いては沖さんの綺麗なピアノから始まるThe Third Era。冷牟田さんの「Drunks!!Visions!!and Junkeys!!」という叫びがすげーカッコイイ。さらにRule Of Dangerはギターからではなくドラムのフィルから始まった。

そして待ってましたWRECKIN' BALL。ブラスが重なる部分はカッコ良すぎてまさに鳥肌モノ。思わず踊りながら「うをををーー!!」と叫び声あげました。この辺からワタクシ、ちょっと狂ってましたね(笑)。

さらに私がニューアルバムの中で最も好きな曲、蟻たちの夜へ。もう無我夢中で飛びながら歌いましたよ。涙出そうなくらい、いい曲ですコレ。

そしてとうとう来ちゃいましたDOWN BEAT STOMP。楽しすぎてもうわけわからなくなってます。この時の記憶はほとんどないですね。ただ、会場にいる人達が、皆、人間ってこんなに幸せな笑顔を作れるもんなんだな、と思うくらい、楽しそうな表情してました。

メンバーが「ありがとーーう!」と言ってステージを去る。私は極度の興奮状態からようやく解放され、放心状態に。一緒に来たファンの人のことを思い出し、どこだろう、と探すが見つかるわけもなく・・・(笑)。そしてそのままアンコールを迎える。

GAMOさんにスポットライトが当たり、サックスを吹き始めた。その瞬間、場内からは悲鳴のような歓声が(笑)。Sweet Gだった。GAMOさんのサックスソロに思う存分酔いしれた後は、思わず心が温まるような気持ちのいいメロディー。古くからのファンにとってはたまらない曲だったらしく、あちこちで驚嘆と感動の入り混じった歓声があがっていた。

そして谷中さんのMCへ。

谷中「アンコールどうもありがとう!!」
観客「(大歓声)」
谷中「あのさ、ちょっと1つ話していい?”音楽の神様ってマトモだ”って話。」
観客「(笑)」
谷中「いや、こないだね、(サザンの)桑田さんと飲んでて」
観客「(おおーー!)」
谷中「音楽の神様ってまともだよなぁーって話をしたんだけど、あの、桑田さんがね、名古屋のでっかいドームかどっかでライブをしたのよ。で、すんげーー盛りあがって、桑田さんも”俺ってすげーなーー”とか思ったらしいのね。で、その日の打ち上げのときにね、寿司をこう取ろうとしたら、ネタがポロって落ちちゃって。で、”音楽の神様ってまともだよなぁーーーー”って(笑)」

しかし観客のほとんどはどういうことか理解できなかったらしく、みんな「?」という表情を浮かべながら笑っていた(自分含・笑)。

谷中「ごめんよくわからないと思うけど(笑)、どういうことかって言うとね、例えばさ、芸能人とかがね、こう、寿司取ろうとしてネタが落ちちゃいそうなときって、絶対誰かが支えてくれたりするだろうって。でも桑田さんが取ろうとしたら、ポロッて。いやーー音楽の神様ってまともだなぁーーって(笑)。」

これでも観客のほとんどはどういうことか理解できなかったらしく、みんな「?」という表情を浮かべながら笑っていた(自分含・笑)。

谷中「でも最近は俺もパラダイスだよ。こんな暴力的なパラダイスもどうかと思うけど(笑)。でもね、ほんとやってて思うんだけどスカパラって楽しいなーって。みんなもこっちに入りたいでしょ?」

大歓声とともに、あちこちから「入りたーーい!!」という声があがる。

谷中「いや、そんなに大勢入ったら大変だよ(笑)。でも俺もさ、(スカパラ)やってなかったら、入りたいなーって思うもん。カスタネットでもいいから(笑)。」
観客「(笑)」
谷中「でもさ、人間ネガティブなパワーってすごく強いんだよね。逆に楽しいことってすぐ忘れちゃうんだよね。”あーー楽しかった。さて、明日仕事だ”って感じで。なぁ加藤?あれ?加藤?」

とここで加藤さんを呼びかけるが、加藤さんいません(笑)。そしてステージ脇からひょっこりと登場。

谷中「おまえ人の話聞いてねーだろ!(笑)」
観客「(爆笑)」

すると加藤さん逆襲。

加藤「話なげーーーんだよ!!」
観客「(爆笑)」

そう言って観客に向かって「なぁ?!なぁ?!」と煽る加藤さん。観客も大盛り上がり(笑)。

谷中「メンバー紹介します!(笑)。今のが、加藤隆志です(笑)」
観客「(笑)」

大森さん、茂木さんと紹介され、ここで欣ちゃん一言。

茂木「(笑いながら)いやぁ〜〜」
観客「(笑)」
茂木「でもさぁー、今までときめきとか無かった人はさ、今聴いてて思ったんだけど、GAMOさんのサックス聴いて、人生変わるねーー(笑)」
観客「(笑&歓声)」
茂木「いやー、音楽ってホントいいね・・・ってそれだけなんだけどさ(笑)」
観客「(笑&歓声)」

そしてメンバー紹介は沖さん、川上さんと続き、川上さん一言。

川上「明後日、味の素スタジアムでJリーグ開幕戦のミニライブをやるんで。ぜひ観に来てくれ。」

観客の中から数名「行くよーー!」って叫んでた人がいた。

谷中「そのTシャツもFC東京なんでしょ?」
川上「そう、今年は個人的にFC東京、応援します。」

さらにメンバー紹介は冷牟田さん、北原さんと続き、北原さん一言。

北原「いやいやいやいやいや・・・・」
観客「(笑)」
北原「今日は、2日目ということもあってですね、色々と、お聞き苦しい点も多々あったかとは思いますが、この後AXと、そしてNKホールとありますので、最後のほうにはもっと良くなると思いますので、ぜひまた来てくださいね。戦争反対。甘いの賛成。」

こうしてメンバーの声を聴いてみると1人1人ほんといいキャラしてるなーと痛感する(笑)。
そしてメンバー紹介はNARGO、GAMOさんと続き、GAMOさん一言。
一度は「いいよ、おれいいよ」と拒否するGAMOさんだったが、谷中さんが「今、時代はGAMOブームだよ!」と言われてしぶしぶマイクを取ることに(笑)。

でも結局「今日はほんとありがとう」くらいしか喋ってなかった気が(笑)。

谷中「そしてバリトンサックス、谷中敦!今日はほんとにどうもありがとーう!!!」
観客「(大歓声)」

ラストはスキャラバンでシメ。
最後の体力を振り絞って踊りまくる。
全ての体力を使い果たしたところでライブ終了。「もう終わっちゃったの?」というくらい、あっという間の2時間だった。



東京スカパラダイスオーケストラ
STANDING TOUR 2003 "HIGH NUMBERS" at クラブチッタ川崎(2003/3/20)

  1. A Quick Drunkard
  2. (WE KNOW IT'S)ALL OR NOTHING
  3. Put On Fresh Sex
  4. The Last Bandolero
  5. 24 Hours To Ska
  6. Randezvous In Space!
  7. Natty Parade
  8. 第三の男
  9. SKA ME CRAZY
  10. Ocean To Ocean
  11. ONE EYED COBRA
  12. Howlin' Wolves
  13. Lovers' Walk
  14. 銀河と迷路
  15. Moments In Heaven
  16. The Sweetest Sounds
  17. The Third Era
  18. Rule Of Danger
  19. WRECKIN' BALL
  20. 蟻たちの夜
  21. DOWN BEAT STOMP

  22. Encore.
  23. Sweet G
  24. スキャラバン


-おわりに-

こんなに楽しいライブ、他にあるでしょうか。こんなに笑顔の絶えないライブ、他にあるでしょうか。観客から「ラブ&ピース」という言葉が自然と出てきたのも頷けます。周りを見渡せば皆笑顔。どこかのお国の首脳陣たち、戦争なんてやってる暇あったらスカパラのライブに来い、って言いたいくらいです。いやマジで。

それにしても冷牟田さんの足のことに関してメンバーは一切触れず、いつも通りにライブをこなしていたことが、なんだかすげー感動しました。
とにかく僕はもうスカパラなしでは生きていけないというくらい、完全にハマってしまいましたね。次回は6月のツアーファイナル。また彼らに会えるまで、頑張っていこう、と思えます。一緒に楽しんだ皆さんお疲れ様でした。

また、今回のチケットはファンの方から譲っていただきました。ありがとうございました。
2003.3.23 youhei


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