MR.CHILDREN
TOUR 2007 "HOME" -in the field- at 日産スタジアム (2007/9/9)
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日産スタジアム(旧横浜国際総合競技場)に来るのは、3年前の同じミスチル"シフクノオト"ツアー以来だった。小机駅からの道のりはあの頃と変わってなかったけど、スタジアムに赤くでっかい「NISSAN」のプレートが。
そしていざ会場に入ると、やっぱりそのデカさに圧倒される。なんせ収容人数は最大8万以上。席に着いてアリーナを見渡すと、客席が綺麗なマス目に見えて、そのひとつひとつが人間であることを忘れてしまう。
開演予定時刻から15分ほど過ぎた頃、照明が暗転すると同時に大歓声があがる。映像とSEが流れ出す。そしてメンバーが次々とステージへ。こんな登場の仕方もかなり珍しい気がする。そしてピアノの旋律とともに、桜井さんが口ずさむ。オープニングはなんと彩りだった。
まさかこれを1曲目に持ってくるとは嬉しい誤算。スクリーンにはメンバーとキーボードの計5人の映像が映し出されていた。ここである疑問が。キーボードが浦さんでもSUNNYでもないようだ。ということはまさか・・・。
そう、この日のキーボードはなんとプロデューサーの小林武史だったのだ。いやこれは凄いことですよ奥さん。小林氏自らステージにあがるなんて、前回のI LOVE YOUのファイナル公演以来、しかもツアーのサポメンとして参加するなんて前代未門のことだ。それだけ今回のツアーにかける意気込みが伝わってくるようだった。
そしてサビを迎えるとあの美しいメロディが場内を幸せな空気が包む。もうこの1曲だけでライブに来た甲斐があったと思わせるほど、素晴らしいオープニングだった。
続いては名もなき詩へ。もはや定番曲ではあるが、何度聴いてもこの曲のエネルギーは凄い。一瞬のイントロで7万人の観衆の心を一気につかむ。サビはもちろん大合唱。ラストのサビへ向かう展開も本当に心地よい。桜井さんも終始笑顔で歌い続けていた。
そして今日最初のサプライズと言ってもいいだろう。星になれたらへ。最初イントロのアレンジがオリジナルとは違っていたので何の曲かわからなかったが、お馴染みのメロディが流れ出すと場内はまたまた大盛り上がり。この曲聴くのは何年ぶりだろう。たぶん2001年のPOP SAURUS以来だと思う。しかしとても十数年前の曲とは思えないほど新鮮で繊細で美しいメロディラインだ。私はもうこの3曲だけでお腹一杯になってしまった。
続いてはなんとまたまたびっくりのシーソーゲーム。これはライブで聴くのは初めてだったからホントにびっくりした。サビのコーラスは桜井さんがマイクを観客に向けて場内大合唱。また、最後のサビのところでは火花が大爆発。いやーーこれはスタジアムクラスのライブでは最高に盛り上がりますね。ぜひ今後もたまには演奏してもらいたい。
桜井「最高の夜にしたいと思います!えー、今回はHOMEツアーということで、僕たちにとってHOMEとは何かって考えたんですけど、いつも身近にある曲達がHOMEなんじゃないかと思ってます。10年ぶりぐらいじゃないかって思うくらい久しぶりな曲とかも含めて、この後も、HOMEらしい曲を、やってみたいと思います。」
そう言うと今度はストリングスとピアノの美しい音色が流れ出す。アレンジはオリジナルとは違っていたが、間違いなくあの曲だった。CROSS ROAD。これもライブで聴くのは初めて。懐かしい・・・。あの日テレのホモのドラマ、観てたなぁ・・。
続いてはまたアレンジが違っていたがTomorrow never knows。「Oh Oh」の部分は観客全員で歌う。これまたアレンジが秀逸だった。何より生のストリングスに、サックス、トランペットの演奏は本当に心地よかった。
桜井「えー、次の曲は、ラブレターとか書いてた頃の曲で、ちょうどこの頃は、切手がまだ62円で。ここ数ヶ月か、何年か、悪いことばかり続いたとしても、きっといいことは訪れると思うから。そんな曲です。」
そしてこれまた驚きのmy lifeへ。これも超久しぶり。たぶんPOP SAURUS以来だと思う。個人的にも大好きな曲なので、本当に嬉しかった。最後はピアノにのせて「いいことばっかあるわけないよ、それでこそmy life」と1コーラス多く歌っていた。
ひびき、アルバムの中でも一番好きなもっと、思わず2002年のwonederful worldを思い出すHEROと続いたところで今度は何とジョンレノンのImagineをカヴァー。スクリーンには日本語訳が表示される。そして1コーラス歌ったところで、CENTER OF UNIVERSEへ。この展開はシビれた。まさか大好きなCENTER OF UNIVERSEがこの日聴けるとは思ってもみなかったし。前回のツアーでも演奏されたし、なんか定番曲になりつつあるんですかね。それはそれで個人的には嬉しい限りなんだけど。
続いてはそのまま「ドン、ドン」とキックが鳴り響く。てっきりニシエヒガシエとか光の射す方へかと思ってたけど、これまた意外、Dance Dance Danceへ。1番はアレンジが大幅に変わってたけど、サビが終わったところで例のエレキギターの音色が。そしてまたしても火花が爆発し、場内は最高潮かのような盛り上がりに。
さらに演奏が終わるとそのままフェイクへ。スクリーンには綺麗な女性の目が映し出されて思わず見とれてしまう。ラストは「すべてはフェイク」と何度も繰り返し歌う桜井さん。しかし一転、「それもまた真実」と歌いだし、なんとAnyへ。この展開たまらなく好きだ。演奏が終わるとMCへ。
桜井「えー、次の曲は、皆さんにリードボーカルをやってもらいたいと、思います。最高の作品を残しましょう。」
そして口笛へ。スクリーンには歌詞が映し出され、圧巻、7万人の大合唱となった。この日の模様がDVDに収録されるようなニュアンスだったので、自分も、いい作品にしたいと思いつつ、思いっきり歌い上げた。ラストは桜井さんの美しい口笛でシメ。最高に気持ちよかった!
続くSignはやはり人気曲なだけにイントロで大歓声。そういえば今ちょうどTBSで朝にオレンジデイズの再放送やってますね。
そして個人的に今回のライブのピークでもあった、ポケット カスタネット、Worlds end、終わりなき旅の流れ。映像と音楽が絶妙にシンクロしていて、特に「ポケットカスタネット」でロボットが宇宙に飛び立つシーン、そして「終わりなき旅」での子供たちの映像には思わず涙がこぼれそうになった。ライブでここまで感動的な気分を味わわせてくれるのは今までミスチル以外記憶にない。
本編ラストの曲しるし。ライブの締めくくりにふさわしい珠玉のバラードだった。気がつけば本編だけで2時間を超えていた。その内容の濃さに私はしばし呆然としていた。
お待ちかねのアンコール。まずはWake me up!で再び会場に火がつく。そして待ってましたinnocent world。もうライブで何度聴いてかわからないけど、やっぱりこの曲は最高に盛り上がる。サビでの大合唱ももはや定番なのに、最高に気持ちいい。そしてライブは終演を迎える。
桜井「最後に未発表曲をやりたいと思います。明日から何かをはじめたいと思っている人達を祝う曲です。」
そして新曲の旅立ちの唄へ。新曲をライブの最後に持ってくるのはいつものミスチルのやり方ではあるが、未発表曲を持ってきたのは前代未聞。これまたいい曲だった。リリースが楽しみ。
演奏が終わるとメンバーが「どうもありがとう!」と挨拶をする。メンバー全員ステージを去るまで、私は拍手を送り続けた。
やっぱりミスチルのライブはやめられない。
MR.CHILDREN
TOUR 2007 "HOME" -in the field- at 日産スタジアム (2007/9/9)
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- 彩り
- 名もなき詩
- 星になれたら
- シーソーゲーム〜勇敢な恋の歌〜
- CROSS ROAD
- Tomorrow never knows
- my life
- ひびき
- もっと
- HERO
- Imagine(John Lennon)
- CENTER OF UNIVERSE
- Dance Dance Dance
- フェイク
- Any
- 口笛
- Sign
- ポケット カスタネット
- Worlds end
- 終わりなき旅
- しるし
Encore.
- Wake me up!
- innocent world
- 旅立ちの唄(新曲)
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-おわりに-
今回のツアーで感じたのは、彼らの1曲1曲に対する重みというか、いかに彼らが自分達の曲を大切にしているかということが、ひしひしと伝わってくるライブでした。一番最初のMCでも、「自分達の曲が僕らにとってはHOMEだ」と言ってましたが、まさにその通りなんだな、と感じました。
だって、今さら「口笛」を大合唱なんてしますか普通?何年も前の曲をああいう形で披露するなんて、普通じゃとても考えられません。ひびきしかり、CENTER OF UNIVERSEしかり、シングル曲じゃないアルバムやカップリングの曲でも、1曲1曲全て彼らにとってのHOMEなんだなと。それくらい自分達の曲を愛しているんでしょう。観ているこっちが嫉妬するくらいに。
それにしても彼らは毎度のことながら、多くのことを私たちに伝えてくれます。
ただのライブで終わらせようという気持ちが全くないのでしょう。今回は特に映像と音楽が見事にシンクロしていて、見ていて思わず心揺さぶられることが何度もありました。「このままじゃいけない」と。「自分達にも何かこの地球のために何かできることがあるはずだ。」と思ってしまう。他人を動かすことがどれほど難しいことか知っているはずなのに、彼らは懸命にそれを成し遂げようとしている。本気で人を動かそうとしている。そんな彼らの曲に対する愛情、そして大きなエネルギーを、今回のライブで感じることができました。
素晴らしきかなミスターチルドレン。彼らは僕にとってのHOMEなのかもしれません。
それでは一緒に参加した皆さんお疲れ様でした。また次回のツアーでお会いしましょう。
2007.9.10 youhei
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