B'z
LIVE-GYM 2005 "CIRCLE OF ROCK" at グランディ21宮城県総合体育館(2005/5/28)

B'z LIVE-GYM 2005 "CIRCLE OF ROCK"。
2003年のBIG MACHINEツアー以来、およそ1年半ぶりのLIVE-GYMである。そのアリーナ公演初日。会場は宮城県のグランディ21総合体育館。私にとっては2003年の渚園以来の地方遠征となった。

11時前に東京を出発し、仙台に到着したのは12時30分頃。ライブ開演は18時30分だというのに、我ながらえらい気合の入れようである。到着してすぐに利休で牛タン定食を食らう。土曜の昼時ということもあってか、お店の前には行列ができていた。でも10分ほど待ってすぐ入れたのでラッキー。腹ごしらえをして、仙台市内を少しぶらぶらしたところでいざ会場へ。

   
   【写真左】有名な牛タン専門のお店「利休」にて。ご覧のような行列。
   【写真右】僕は1000円くらいの定食頼んだんですが味もボリュームも満足。腹ごしらえ完了です。

会場であるグランディ21はJR利府駅からバスで10分ほどのところにあった。利府行きの電車は2両編成だったが、もちろん車内はB'zファンで埋め尽くされていた。私と同じように遠方から遠征してきた人も多数いてなんだか嬉しい気持ちになる。

駅からバスに乗って会場に到着したのは15時30分頃だった。ホントのどかで綺麗な会場でビックリ。早速グッズ売り場へ並び、Tシャツをパンフレットとビニールバッグを購入。Tシャツはアリーナツアーから新しく販売されていたLOVE BOMBTシャツを買ったのだが、これはイイ!夏のヘビーローテ入り間違いなしである。その後ガチャガチャを2回やったのだが、なんと2回ともまっちゃんのシールが出てきてちょっぴり凹む。。。懲りずにもう一回やったらミニタオルが出てきて嬉しかった。

   
   
   【写真】ガチャガチャはご覧のような大盛況。1回500円で、コインに引き換える必要があります。

会場に着いてから開演時刻まで1時間くらいあったため、会場横の芝生でしばし時間をつぶした。このとき会場内ではリハーサル中だったらしく、演奏する音が場外まで聞こえてきていた。何の曲かはよくわからなかったけど。しかしああいうくつろげる場所があるのは個人的にはとてもポイント高いです。

   
   【写真左】グランディ21の外観。周りは緑が一杯で、とても心地よい会場でした。
   【写真右】開場時間の17時30分頃になると、周囲は一気に人であふれかえっていました。

そして17時30分過ぎ、いよいよ会場内へ。
今回のツアーでは「大きな軸がある」とまっちゃんが会報で言っていた。私はそれまで考えもしなかったのだが、開場待ちをしているときにふと思った。

「THE CIRCLE・・・円・・・つまりセンターステージになるのでは?」

もしそうだとしたらブロック割などは従来のLIVE-GYMとは大きく異なることになる。私の座席はアリーナC8ブロック5列目。もし私の考えていることが現実となったらそれはとんでもないことになる。

「まさかな・・・」と期待と緊張を胸に場内へ。すると入り口でステージ構成と座席のブロック割りが書かれた紙が渡された。それを見た瞬間、頭がパニックになった。そこにはまさに会場の中心にステージがあり、それをぐるっと囲むようにブロック割されている図が描かれていたのである。
【写真】 本邦初公開!これがLIVE-GYM2005アリーナツアーのブロック割りです。

つまりブロックに関係なく、「アリーナxx列目=ステージからxx列目」ということになる。私は今一度自分の座席を確認した。間違いなくアリーナ5列目である。

「やばいやばいやばい」とブツブツ言いながら早足で場内へ入る。そこには図面どおりサークル状のステージがど真ん中に設置されていた。スクリーンはなく、ステージの上には照明やスピーカーが吊らされていて、それはさながら巨大なUFOキャッチャーのようにも見えた。
そして座席に着くなり自分の目を疑った。ありえないほどステージが近すぎる。 ステージはただ丸いだけではなく、八方にちょうど突出した部分があるのだが、私の座席はその突出した部分の目の前だったため、その部分から座席までの距離は3mあるかないかというところだった。

こんな距離で本当にライブが見れるのか?
と半信半疑になりつつ開演を待つ。すると私の座席から2列前の女の子2人組がなにやらお化粧直しを始めた。この距離で稲葉さんに会うんだからお肌綺麗にしておかなきゃという気持ち、男の僕でもよくわかります。

エアロスミスのCryin'が流れたところで場内アナウンスが。そしてそのアナウンスが終わるとSEの音量がどんどん大きくなっていった。そしてステージ上には機材がセッティングされていく。その間も場内はどよめきに包まれていた。そしてIncubusともう一曲聴いたことのある曲が流れ、さらにレッチリのBy the wayが流れ出す。思わず一緒に口ずさんでいると、By the wayがフェイドアウトした。

「・・・来る」
そう思った次の瞬間、THE CIRCLEが流れ出した。まだ照明は明るいままだ。大歓声が起こる場内。すると少しずつ照明が暗くなっていくとともに、私のいる座席からステージをはさんでちょうど反対側にスポットライトが当たる。途端にそのライトの周囲から大歓声があがった。なんとメンバーがアリーナ席の通路を普通に通って 登場してきたらしい。私の座席からは全く見えなかったのだが、客席からかなりの至近距離を通過してきたらしく、一部ファンの人はメンバーに触ったりハイタッチしたりできたようだ。

そして歓声はどんどん大きくなっていく。それはメンバーがステージに近づいていることを意味していた。するとスタンド席から一斉に大歓声が。と同時にメンバーがステージ上に姿を現した。1人ずつではなく、ほとんど同時にすべてのメンバーがステージに登場したため、私は一時パニック状態に。しかもメンバーが手をあげながらファンを盛り上げるように登場。その中でひときわ目立ったのはやはりまっちゃんだった。白いシャツにジーンズという御なじみのいでたちで、両手を思いっきり突き上げながらステージ上を徘徊するまっちゃん。

近い!マジでこれは近すぎる。私も無意識のうちに叫びながら両手をあげていた。左肘の脱臼はまだ完治していなかったが、そんなことどうでもよくなった。

そしてメンバーやまっちゃんを目で追うだけで精一杯だったところに、突然その人が私の視界に飛び込んできた。白いVネックのTシャツに、アクアブルーのジャケットとパンツを着たその人は、私の目の前を横切っていく。
稲葉浩志。
何故あなたはそんなにカッコイイのですか(泣)!!!

目の前を通り過ぎる稲葉に目が釘付けになっている間、メンバーがそれぞれの位置につく。シェーンはアリーナB3-B4あたり、大田さんがアリーナC6-C7、増田さんはアリーナD3-D4、徳ちゃんはアリーナA6-A7あたりを向き、稲葉は最初はアリーナA4-A5、そしてまっちゃんはアリーナC4-C5あたりを向いていた。(しかしこの2人はライブ中はひたすらサークルステージ内を歩きまわることになる。それはまた追ってレポートすることにする。)

感動のせいか興奮のせいかよくわからないが私は両手を突き上げたまま声にならない叫び声をあげていた。
ヤバイ。ライブはまだ始まっていないのにこの興奮状態は何だ?しかも場内の凄まじい大歓声が私の興奮をさらに煽る。

するとそこへ間髪入れずにパルスのイントロが。興奮のあまり寒気がする!無論場内はさらなる大歓声に包まれる。さきほど書いた通り稲葉は最初Aブロック向き、まっちゃんはCブロック向きで演奏していたが、2人とも1番が終わったところでステージ上を歩きまわっていた。そして間奏の「Hi!!」で私の興奮は最高潮に達する。

するとそこへなんとまっちゃんがこちらへ歩いてくるではないか。そして私の目の前のステージが出っ張った部分へ一歩一歩近づいてきた!「おおおおおおおをををををを!!!!」と思わず叫び声をあげる。その距離およそ3m!そしてまっちゃんはそのままギターソロへ突入。

それは奇跡的な光景だった。まっちゃんの指の動きが肉眼で全てはっきりと見えた。もはや世界中に名をとどろかせているTAKのギタープレイをこんな間近で見れるということに、私は興奮するとともに幸せを感じていた。

そしてソロが終わると笑顔で私の前から歩き去って行くまっちゃん。本当にこの人の笑顔は癒される。見ているこっちも微笑んでしまうのだ。

曲のラストでは私はシェーンに釘付け。凄まじいドラミングが炸裂していた。そして「ジャーーン」とライブバージョンで曲は終了する。コードはG→Aだった。ここでも大歓声が起こり、とてもライブが始まったばかりとは思えない盛り上がりを見せる。

するとすぐさま稲葉がマイクを手に取った。待ちかねていたあの言葉を叫ぶために。

稲葉「B'zの・・・」
観客「(歓声)」
稲葉「B'zの・・・」
観客「(歓声)」
稲葉「B'zの・・・・・・」
観客「(歓声)」
稲葉「B'zのLIVE-GYMにようこそーーー!!!!!」
観客「(大歓声)」

そしていきなり最高潮の盛り上がりを迎えたままFeverへ。サポートの4人はほぼ定位置から動かなかったが、稲葉とまっちゃんはひたすら演奏しながら歩き回っていた。それぞれ自分の前に来たときは私は我を忘れてただがむしゃらに稲葉と一緒に歌い上げた。

この曲を聴くといつもまっちゃんがギターを首からぶらさげてちょっとかがんだ状態で演奏する姿を思い出す。PV見た人ならわかると思うけど。そしたらライブ中でもPVと同じようにちょっとかがんだ状態で歩いていたのが個人的にはとても印象的だった。

間奏では稲葉はマラカスを手にし、私がいる方へ歩いてきた。そして間奏の終わりでマラカスを放り投げる。客席からは大歓声があがるが、このマラカス、スタッフの人がしっかりと受け取ってました。この辺はちゃんと段取りを決めてあったんでしょうね。このときは冷静に感心してしまいました。

ラストは「Fever-------」の繰り返しでこれまた凄い盛り上がり。大田さんと徳ちゃんのコーラスが会場一杯に響き渡っていた。

続いてはイカロスへ。またしてもTHE CIRCLEからの曲が続く。こうしてオープニングから立て続けにニューアルバムから演奏するのはきわめて珍しいことだ。穏やかなAメロ、Bメロから一気に攻撃的なサビへ突入する。そして2番に入ると同時に今度は稲葉が私の目の前のステージの出っ張り部分に歩いてきた!もはや私の周りのファンからは怒号のような歓声が沸きあがる。私もそのうちの1人だった。

信じられない光景だった。稲葉が自ら自分のところへ1歩1歩近づいてくる。そしてその距離が3mほどになったとき、私は興奮のあまり吐血!!(・・すいません嘘です。でも隣にいた友人は本気で吐き気をもよおしてました。)
そして私の目の前で高らかにイカロスを歌い上げる稲葉・・・。

いつもTVのブラウン管か、ライブのスクリーンでしか間近で見たことのない稲葉が今まさに自分の目の前で歌っている。額にはうっすら汗をかき、右手でマイクを握り締め、眉間にややシワをつくって歌い上げるその姿はまさにテレビや雑誌で見たまんまだった。

まさに夢の中にいるようだった。しかしこれはまぎれもなく現実。こんな幸せなことは二度とないだろう。そう思って私はただその姿を必死に目に焼き付けた。

曲が終わると稲葉とまっちゃんがステージ中央に向き合って立つ。何が始まるのかとゾクゾクする。するとまっちゃんのギターに合わせて稲葉が歌いだす。アクアブルーだった。アルバムの中でも人気のある曲だけに、大歓声があがる。アクアブルーの照明がステージ中央に立っている2人を照らし出す。そしてサビを1コーラス歌い上げるとイントロへ。ここで私は今自分の置かれている状況にふと気づいたのか、それともアクアブルーの気持ちよさにやられたのか、幸せのあまりなぜか涙が出そうになった。

間奏のギターソロをまっちゃんはアリーナC-3あたりに向かって弾いていたが、それが終わると演奏がとまる。そして稲葉がまっちゃんのもとに駆け寄っていった。サークル状のステージで、2人はそれぞれ別々の位置に立つことが多かったため、今回のツアーでは2人のツーショットはきわめて貴重である。

そしてまっちゃんのギターに合わせて稲葉が再び歌い始める・・・はずだったが「アクアブ・・」で演奏が止まってしまう。そして思わず2人で苦笑いする稲葉とまっちゃん。どうやら間違えてしまったらしい。客席からはその間違いを歓迎するかのような拍手と笑い声と大歓声。その後の歌いなおしはバッチリだった。素人目にはどこをどう間違えたのか全然わからなかったけど。

演奏が終わると今度はまっちゃんがギターを弾き始める。その音色はここ数年の間によく聴くようになったもので、アルバム「華」で頻繁に使われている音色だった。(あのポワーンとした和風な音です)

しばしまっちゃんのソロに聞惚れる。すると今度は睡蓮へ。ここではメンバーはみんなほとんど動かずに演奏していたと思う。しかしアクアブルーまではただひたすら興奮状態が続いていたので、ここでようやく私はひとつ落ち着きを取り戻し、全体が見えるようになってきた。徳ちゃんはちょうど私の席から反対側で、背中しか見えなかったのだが、シェーン、増田さん、大田さんの動きはよく見えた。ちなみにどこかの曲でシェーンがドラムセットごと回っていたのだがどの曲か忘れてしまった。

曲が終わるとMCへ。

稲葉「どうもこんばんは。」
観客「(歓声)」
稲葉「久しぶりー」
観客「(歓声)」
稲葉「皆さん元気でしたか?」
観客「(歓声)」
稲葉「元気でしたかーー!?」
観客「(歓声)」
稲葉「えー、ひさびさに、B'zが仙台に、帰ってまいりました。」
観客「(歓声)」
稲葉「えー、今日は僕らもくるくるくるくるしちゃうんで、大変なことになると思いますけど、今日はこの丸の中から、みんなの心に届くように僕も腹の底から演奏しますんで、みんなも今日は我を忘れて、がむしゃらに、思いっきり、ゆっくり楽しんでってください。」

歓声に包まれながら今度は聞き覚えのあるようなないようなイントロが流れてきた。それはなんとまさかのMannequin Villageだった。私が最も好きな曲、Don't Leave Meのカップリングである。しかし私はここ10年くらいこの曲を耳にしていなかったため、曲を聴いてもタイトルすら全く思い出すことができなかった。アレンジに昔よく使われていたシンセブラスが入っていたため、相当昔の曲だな、というのはわかったのだが・・・自分もまだまだ勉強不足である。というかまさかマネキンやるなんて誰もが思わなかっただろう。

しかしサプライズはまだ終わらなかった。続いてはイントロの時点ですぐにわかったが、驚きのあまり「ええええええええ!!!!」と声をあげそうになった。それはなんと哀しきdreamerだった。あのFIREBALLのカップリングである。B'zでも珍しい変拍子の曲。もちろん過去のLIVE-GYMでも演奏されたことはなかった(はず)。

稲葉もオリジナルと全く同じように歌い上げる。「どんなジャンルもないない」の部分がマジ最高にカッコイイ!私は彼らの2nd beatの中では3本の指に入るくらい好きな曲だったため、最初から最後まで思いっきり歌い上げた。おかげでこの時点で喉がつぶれそうになってしまったが・・・。

しかしMannequin Village、哀しきdreamerと来るとは本当に驚いた。と同時にこの時点で私は何か違和感を感じていた。いつものLIVE-GYMとは明らかに何かが違う、と。

考えてみれば、ここまで演奏されたのはアルバム曲とこのカップリング2曲だけだ。いわゆる今までのライブで定番曲と呼ばれていたものが一曲もないのである。
もはやこの後どんな曲が演奏されてもおかしくない。そんな空気が場内に漂っていた。

すると今度は増田さんがオルガンを弾き始める。そのフレーズを聴いて私はまさかと思った。THE GAMBLERそっくりだったのである。嘘だろーーーーと思いつつ聴いていたら、BLACK AND WHITEが始まった。うれしいような哀しいような複雑な気分だった(笑)。しかしこのときの稲葉の歌い方は凄かった。CDよりも何倍も怪しくて、なんていうか、ぐにゃぐにゃうねるような感じと言えばわかるだろうか。しかもまっちゃんと大田さんがそれぞれ同じリフを弾くもんだからギターの音も分厚くて。アルバムの中でも最もヘビーな曲だと思うが、私はむしろこれくらい重いロックの方が好きだ。

続いてはSanctuaryへ。ここでまたしても稲葉が私の目の前のところにやってきてくれた。私はただただ呆然と見とれるだけ・・・。そんな私を尻目に稲葉はまたしてもステージ上を歩きまわりながら「ComeOn!!」と叫ぶ。

B'zの曲の中には、CDで聴くとそうでもないのに、ライブで聴くと大好きになる曲がいくつかある。私にとってこのSanctuaryもその1つ。このとき心が震えるような興奮を覚えた。最高だった。

曲が終わるとMCへ。

稲葉「どうもありがとーう。」
観客「(歓声)」
稲葉「一番後ろの列の人まで聞こえましたかー?」
観客「(歓声)」
稲葉「おーーーい」
観客「(歓声)」
稲葉「しかしなかなかいい眺めですねこれ。」
観客「(歓声)」
稲葉「えー・・・では次の曲に行きたいと思いますけど、ここで皆さんに曲のカウントをしてもらおうかと。テンポはこれくらい。」

そう言って何も喋らずカウントするジェスチャーをする稲葉。しかしこのときは私とは反対側のアリーナAブロック側で喋っていたため何をしているのかよくわからなかった。すると周りの観客からは「もう1回!」という声が。

稲葉「じゃ一回練習やってみましょう。練習。いいんだよ練習だから。」
観客「(笑)」
稲葉「せえーーの!」

すると観客が「ワン、ツー、スリー、フォー」とカウントする。しかし声が小さかったため稲葉が突っ込み。

稲葉「あれ、仙台ってこれくらいしか声出なかったっけ?」
観客「(笑)」
稲葉「もう1回行くぞ!せえーーーの!!」
観客「(ワン、ツー、スリー、フォー!!)」
稲葉「いいじゃないですかぁ〜」
観客「(笑&歓声)」
稲葉「じゃもう1回行くぞ!せえーーーーーの!!」
観客「(ワン、ツー、スリー、フォー!!)」

そして観客のカウントに合わせて始まったのはALONE。Pleasure2000以来ひさびさに聴く。稲葉はアリーナA側、まっちゃんはアリーナC側を向いて演奏していた。そして何と言っても圧巻だったのはラスト。「I was born...」のコーラスをメンバー全員がアカペラで歌い上げたのだ。もちろんシェーンも、増田さんも、まっちゃんも全員で。これがまた美しすぎる!もう感動のあまり言葉も出なかった。

続いては今夜 月の見える丘に。やっぱり人気のある曲のせいか、イントロから大歓声があがる。このときは稲葉がアリーナB側、まっちゃんはアリーナD側を向いて演奏していた。ギターソロはAlternative soloバージョンに近いアレンジだったが、まっちゃんは私の間近で演奏していたため、この曲の間はずーっとまっちゃんに見入っていた。ラストは大田さんのギターと重なり、美しいギターの音色が鳴り響く。自然と拍手が沸きあがった。

そして再びMCへ。

稲葉「どうもありがとう。」
観客「(歓声)」
稲葉「えー、突然ですが・・・今日誕生日の人、いますか?」

すると客席のあちこちから、ちらほらと歓声があがる。しかしアリーナDブロック上のスタンド席のお客さんから、かなり固まった人数のファンが手をあげたのを見てひとこと。

稲葉「あんな固まっているわけないですね(笑)」
観客「(爆笑)」

すると私のすぐ後ろの女の子が「稲葉さーん昨日ーー」とやや控えめに叫んでる子がいた。多分それは耳に入らなかっただろう。MCは続く。

稲葉「あの、今日ですよ。5月28日が誕生日の人。いいですよ(遠慮しないで)。みんな信じますから(笑)」

するとごく一部の客席から「はーい」という歓声とともに手があがった。

稲葉「おめでとうございます。」
観客「(拍手)」
稲葉「あの、誕生日を祝う曲をですね、僕らリハで作りましたんで・・・あの、すごく簡単な曲なんで、皆さん良かったら一緒に歌ってください。」
観客「(歓声)」
稲葉「誕生日の人は、今後身近な人の誕生日があったら、もう全身全霊をこめてお祝いしてあげてください。」

今日みんなに祝ってもらったんだから恩返ししてね、という意味だろう。そして嬉しいことに新曲のHAPPY BIRTHDAY(仮)が演奏された。歌詞もメロディも覚えやすく、

「Happy Birthday
 Happy Birthday
 Happy Birthdayおめでとう
 Happy Birthday(今日は最高)」

とこんな感じの歌詞だった。曲調としてはWarpやI'm in love?のようにさわやかで、めちゃくちゃいい曲だった。リリースが楽しみで仕方ない。

そしてここからライブは怒涛のクライマックスへと突入していく。続いてはlove me,I love you。TV番組でも演奏されていたのでツアーでも演奏されることは予想はしていたが、私は興奮のあまりそんなことはすっかり忘れてしまっていた。そしてこのとき、またしても稲葉が3mのところまでやってきた!そして稲葉がこちらの方を見て歌っている。思わず私はめちゃくちゃ大きな口を開けて歌い上げた。そんな私を見てか、稲葉はニッコリと笑ってくれた。自惚れだと思われても構わない。このとき私は稲葉と目が合ったと思う(いいんです自己満足でも)。

間奏では御なじみの手拍子が起こる。BIG MACHINEツアーでも聴いたが、やっぱりこの曲は何度聴いても気分が高揚する。

演奏が終わり大歓声に包まれる中、今度は増田さんがピアノを弾き始めた。聴いたことのないフレーズだったが、コードを聴いていると、まさかあの曲か?と思った。予想は当たった。それは私がいまだLIVE-GYMでは聴いたことのない曲、ねがいだった。アレンジはオリジナルではなく、LOOSEに収録されているBUZZ!!STYLEバージョン。あまりにひさびさに聴いたため私を含めて場内からは大歓声が沸きあがる。それにしてもこの曲、こんなに良かったっけ?と思わせるほど、素晴らしい演奏だった。

間奏では演奏が一時ストップし、稲葉とまっちゃんがステージから去る。すると残ったサポートメンバーによるセッションが始まった。シェーン、徳ちゃん、大田さん、増田さんの順にソロが少しずつ演奏される。するといつのまにかまっちゃんがステージ上に姿を現した。そしてミッションインポッシブルのテーマやSACRET FIELDなどのメドレーを織り交ぜる。そしてまたしても演奏がストップしたところで稲葉が登場。白いノースリーブのTシャツに、赤いパンツに衣装チェンジしていた。そしてメンバーを1人1人紹介。

今回のサポートメンバーは言うまでもないが以下の通り(紹介順)。

・シェーン・ガラース(Drums)
・徳永暁人(Bass)
・大田紳一郎(Guitar)
・増田隆宣(Keyboard)

そして稲葉が紹介した直後、「どこでも行ける...」からねがいが再開される。もう最高にカッコ良すぎて血管ブチ切れるかと思うくらい一緒に叫んだ。「Wow Yeah かなへたまへ...」のコーラスの部分は場内全員で歌い上げる。なんて気持ちいいんだ。

さらに今度は畳み掛けるようにjuiceへ。待ってましたと言わんばかりにタテノリでピョンピョン飛び跳ねるファン達。そして徳ちゃんも爆発したかのようにステージから飛び降りて思いっきりヘドバンしながら演奏していた。この人普段はクールに見えるけど、たぶんメンバーの中でも一番熱いハートの持ち主なんじゃないだろうか。きっとライブで暴れるの大好きなんでしょうね。しかし間近で見てもほんとイケメンでした。もちろん大田さんも同じくらいカッコ良くて。そりゃdoaモテるよ(笑)。

間奏ではいつも「Yeah--Yeah---」というかけあいがあったのだが、今回は「仙台ベイベーーー!!」に変わっていた。その稲葉の掛け声に対し、もちろんファンは皆「仙台ベイベーー!!」で返す。たまらなく楽しい。やっぱりB'zのLIVE-GYMではこの曲は欠かせない。このとき初めて「あぁ、本当にB'zが帰ってきたんだ」と思えた。

しかも「花から〜」の部分で稲葉がまたしても私の目の前に走って来てステージ一番手前のスピーカーの上にピョンと飛び乗る。そのままヤンキー座りのような形で歌い上げる稲葉。あの、いつもDVDでしか見たことのない稲葉のナマ蝶々がこんな間近で見れるなんて!もう感激のあまり言葉を失っていた。

しかし今のB'zはまだまだこんなものでは終わらない。続いてはこれまた久しぶりのさまよえる蒼い弾丸へ。ここで稲葉はアリーナD-4かA-2あたり目掛けて、口に含んだ水をファンにぶっかけていた。なんてうらやましい!ここでアリーナツアーに参戦する人たちに言いたいのは、アリーナ席だったら誰でも稲葉に水をぶっかけられるチャンスがあるということ。これも今回のツアーの醍醐味だろう。これから参戦する人は楽しみにしていてください。

この曲では相変わらず稲葉のぶっ飛び様が凄い。サビで飛ぶのももはや御なじみなのだが、何度見ても超興奮する。そしてこのときのギターソロでまたしてもまっちゃんが3mの距離にやってくる。もうこの時点で私は頭がプッツンきてしまって大変なことになっていた。冷静に思い返してみると、このときのギターソロのアレンジがオリジナルとは大幅に違っていたように思う。

ライブは最高潮を迎えたと思った。しかしB'zはさらに上へ上へ行く。続いてはIT'S SHOWTIME!!へ。一体なんなんだこの凄まじい選曲は。「B'z完全復活」などという甘いものではない。1年半ぶりにファンの前に姿を現したB'zは確実に進化していた。そしてここではまたまた稲葉が3mの距離に!もう何回僕を失神させる気ですかあなたは!!「ぬれたシャツ光る〜」の部分で自分のシャツを引っ張りながら歌い上げる稲葉。私はこのとき完全に昇天してしまっていた。いや、B'zに天国に連れて行ってもらったと言った方が良いだろうか。なんだか酔っ払ったときのように、不思議な感覚にトリップしてしまっていた。もはや自分がいる世界が夢なのか現実なのかもわからず、感覚が麻痺してしまっていたのだろう。

しかしそんな私に追い討ちをかけるかのようにライブはクライマックスへ。シェーンがスネアを叩きだす。BANZAIかと思ったら愛のバクダンが始まった。メンバーもこれが最後と言わんばかりに暴れまくる。徳ちゃんとまっちゃんがアリーナC-5ブロックの前で2人そろって演奏していたら、そこへ稲葉も加わり、3人でヘドバン状態。それを見ていた私は興奮と感動のあまり泣きそうになっていた。愛のバクダンの曲の素晴らしさは言うまでもないが、ここまでこんな素晴らしいライブを届けてくれているメンバーに心から感謝したいという気持ちになった。

もはや言うことはなかった。大満足だった。そしてそんな私の気持ちを察したかのようにライブは一旦幕を閉じる。

演奏が終わり、「どうもありがとーう!」と稲葉が叫ぶ。そしてメンバーは登場したときとは違い、ステージ端の階段を下りて地下へと潜っていった。そんなメンバーを最後まで見送った後も、私はしばし呆然としていた。そしてふと我に返ったかのように席につく。気がつくと汗びっしょりで息切れを起こしていた。最初から最後まで、ここまで夢中になったLIVE-GYMは生まれて初めてだった。

そして場内は恒例のウェーブが起こる。今回はサークル状ということもあって、ウェーブがエンドレスで起こっていた。そんな中、場内は「ドクン、ドクン」という心臓の鼓動のような音がこだまする。その音が次第に大きくなっていく。そして大歓声に包まれながらメンバーが再登場した。稲葉は黒いシャツに赤いパンツ姿に変わっていた。

サポートメンバーがそれぞれに位置につき、まっちゃんはアリーナB-3、稲葉はアリーナD-3を向いて、マイクスタンドを持って立つ。その稲葉の姿はBrotherhoodツアーでのながい愛を歌っているときの光景にそっくりだった。すると全く聞き覚えのないイントロが流れてくる。それは心が温まるような壮大なバラードだった。稲葉がサビの最後で「OCEAN」と言っていたのでこの曲のタイトルはおそらくOCEAN(仮)だろうと勝手に解釈。これがまた涙出るくらいめちゃくちゃいい曲だった。どうやらこれはドラマ「海猿」のテーマ曲らしい。HAPPY BIRTHDAYとともにリリースが楽しみである。

曲が終わり、拍手に包まれる中、この日最後のMCへ。

稲葉「どうもありがとう。」
観客「(拍手&歓声)」
稲葉「みんな気分はどうですか?」
観客「(サイコーー)」
稲葉「気分はどうですかーー!?」
観客「(サイコーー!!)」
稲葉「このぐるぐるの中にいる僕らも最高です。」
観客「(拍手&歓声)」
稲葉「えー、僕らもこういうステージは、生まれて初めてだったんですけれども(笑)」
観客「(笑)」
稲葉「この前までホールツアーをやって、そして今日、アリーナツアー初日を迎えまして、これからまた長いツアーが始まりますが、今日の仙台の皆さんの、ほとばしる汗と素晴らしい輝きを胸に、ツアー最後まで頑張ります。本当にどうもありがとう!!」

大歓声に包まれるとともにBANZAIへ。待ってました!これで最後感が漂っていたので、私を含め周りのファンたちもこれでもかといわんばかりに盛り上がる。「NOW!!WE'RE HERE!!」の部分が特に凄い盛り上がりで。稲葉がステージ上を走り回りながら、ときに飛び上がりながら歌うもんだから見ているこっちも大興奮状態に。思わず一緒に拳を突き上げる。

間奏へ突入する前の「過去も未来も一緒」が終わると、稲葉がステージ中央でマイクを持ったまま天井を見上げてそのままぴくりとも動かない。演奏も止まったままだ。その状態が10秒以上続き、場内はいつしか大歓声。すると稲葉が「バンザイするぞーーーーー」と叫び、場内全員で「バンザイ」。そのままラストのサビへ突入。最後は私もまさにがむしゃらになって両手を上げていた。しかしこの曲、ライブで聴くとマジで最高だ。今後ライブでの定番曲となるのはほぼ間違いないだろう。

BANZAIが終わり、これでライブは終了かと思った。しかしまだ終わらなかった。なんと今度はすぐさまultra soulへ突入。なんという嬉しい誤算!最後の最後でultra soulとは。完全に意表を突かれた。もうここまできてしまうともはやメンバーもファンも手がつけられない状態になっていた。まさにお祭り騒ぎである。ラストの「Hey!!」はやっぱり3回やってくれてもう言うことなし。稲葉が「どうもありがとーーう!!」と叫んでライブは終了。メンバー全員がステージ中央に集まる。

稲葉「仙台ベイベーーーーー!!!」
観客「(大歓声)」
稲葉「サイコー!」
観客「(大歓声)」
稲葉「せぇーーーのっ」
観客「(おつかれーーーー!!)」

1年半ぶりの「おつかれ」。本当に疲れた(笑)。でも最高に楽しかった。
サポートメンバーの4人がステージを降りた後、B'zの2人はそれぞれステージを1周し、ファンに手を振りながら挨拶する。この距離で見るのも最後だと思って、私はしっかりと2人の姿を目に焼き付けた。

2003年、BIG MACHINEツアーのレポートで、私は「過去最高のLIVE-GYMだった」と書いたが、訂正する。
CIRCLE OF ROCKツアーこそが、史上最高のLIVE-GYMだった。



B'z
LIVE-GYM 2005 "CIRCLE OF ROCK" at グランディ21宮城県総合体育館(2005/5/28)

  1. THE CIRCLE
  2. パルス
  3. Fever
  4. イカロス
  5. アクアブルー
  6. 睡蓮
  7. Mannequin Village
  8. 哀しきdreamer
  9. BLACK AND WHITE
  10. Sanctuary
  11. ALONE
  12. 今夜 月の見える丘に
  13. HAPPY BIRTHDAY(新曲)
  14. love me,I love you
  15. ねがい("BUZZ!!"STYLE)
  16. juice
  17. さまよえる蒼い弾丸
  18. IT'S SHOWTIME!!
  19. 愛のバクダン

  20. Encore.
  21. OCEAN(新曲)
  22. BANZAI
  23. ultra soul


-最後に-

もはや何を書いていいのかもわかりません。あまりに凄すぎるライブだと言葉が何も出てこないんですね。
それにしてもなぜB'zのライブは何度行っても飽きずに、かつ新しい感動が得られるのか。それは彼らが常に新しいことにチャレンジしている証拠だと思います。決して自らの地位や名声におごれることなく、努力を惜しまないからファンが離れていかない。むしろ増えていくんでしょう。それが、一時のブームのように出てきては去っていくアーティストが後を絶たない中、彼らが常にトップを走り続けている理由だと思います。だから僕はB'zが大好きなんです。

今回のツアーだって、別にサークルステージなんかやんなくても良かったんですよ。いつも通りのステージでやっても誰も文句言わないのに、あえて今回のようなステージ構成にした。段取りとかも大変だっただろうに。ホント感動しました。

それにしても冷静に振り返ってみると、やっぱり「Mannequin Village」と「哀しきdreamer」には驚きましたね。この2曲だけなんか浮いてますもん(笑)。でもきっとドームツアーになったらこの曲はやらないんじゃないかな?ZEROとかに変わるんじゃないかな。どうだろう。

そうそう、この日は仙台のビジネスホテルに泊まったんですが、もう宿泊してる人はB'zファンだらけで笑っちゃいました。しかも帰りの新幹線でも後ろにはライブ帰りのファンがいたりして。みんないろんなとこから遠征に来てるんだなぁ。全国からファンを呼んじゃうB'zってやっぱすげぇや。

それにしても去年、サマーソニックに参加したときも「こんな距離で稲葉さんを見れることなんて二度とないでしょう」って書きましたが、比較にならないほど近い距離でした。それだけでなく、アリーナ最前列だったミスチルのときよりも近かったです。もうほんと今年の運を全部使い果たしてしまったようで怖いくらい。最高に幸せでした。あぁ・・・もう二度とないんだろうなぁこんなこと(泣)。

それでは、一緒にLIVE-GYMに参加した皆さん、お疲れ様でした。
次回、9月の東京ドームでのLIVE-GYMでお会いしましょう。

2005.6.1 youhei



B'z consists of TAK MATSUMOTO , KOHSHI INABA