B'z
LIVE-GYM 2003 "BIG MACHINE" FINAL at 東京ドーム(2003/12/27)

- はじめに -

なんとなく予感はしてたんです。いいライブになるってことは。
ツアー最終日だったってこともあるだろうし、15周年という一つの節目となった2003年の締めくくりってこともあったと思います。とにかく、自分にとって、これまで参加したLIVE-GYM史上最高のライブになりました。

原点回帰というわけでもないですけど、改めて彼らの魅力に気づかされた、最高のライブでした。
それでは、ライブレポートをお楽しみください。



LIVE-GYM 2003 "BIG MACHINE"ツアーファイナル。会場は東京ドーム。
東京ドームでのライブは1月のBON JOVI以来。LIVE-GYMとしては実に99年のブラフツアー以来となる。思えばあの時が私にとって初めてのLIVE-GYM。もうあれから4年の月日が流れたのかと思うと、時の流れの早さを感じずにはいられない。

午後16時頃、自宅を出発。前日みぞれが降ったということもあり、この日の東京はめちゃくちゃ寒かった。自転車で駅まで向かっているとあまりの寒さで顔が痛くなるほど。しかし私はセーターの下にはしっかりとjuice稲葉Tシャツを着てました。渚園のときにも着ていったけど、今後もこのTシャツで参加することは恒例になりそう。数あるツアーTシャツの中でも一番のお気に入りです。
17時30分頃ドーム入り口で友人と待ち合わせ。開演まであまり時間がなかったということもあり、ドーム周辺はこのように物凄い人でごった返していた。また今回はクリスマススペシャルイベントとして、「B'z X'mas in Tokyo Dome City」が開催されており、東京ドームシティのイルミネーションが全てB'z一色になっていたため、見物客も多数訪れていたようだ。

そして早速場内へ入る。今回の席はアリーナDブロック。東京ドームでアリーナ席というのはもちろん初めてだった。(ちなみに今回のチケットはB'zつながりの友人に譲ってもらいました。ミワさん、カオリさん、本当にありがとうございました!)
私がドリンクを持ち込んだせいで入場に手間取ってしまい、開演ギリギリで席に到着。ステージ上には中心に巨大なスクリーン、そして両脇に白い巨大な(ほんとびっくりするくらい大きい)石像のような物体が設置されており、その上からシートがかぶさっていた。

座席に着いてから5分も経たないうちに場内が暗くなった。「え、チョット待って、まだ心の準備が・・・」と思ったがそんなことは言ってられない(笑)。場内に大歓声が起こる中、コートを脱ぎ、席を立ち、戦闘準備に入る(んな大げさな)。

「ガツン!ガツン!」という音とともに、スクリーンに映像が映し出される。どこかの山を砕いているような映像で、それはPleasure2000ツアーでの「ファイト一発」ムービーを彷彿とさせるものだった。
しばらくするとツアーのロゴがクルクルと回りながらスクリーンに映し出された。その文字が少しずつ大きくなる。それとともに、聞き覚えのあるSEが流れてきた。そして薄暗いステージ上にメンバーが現れる。それに気づいた観客から歓声があがる。そしてステージが明るくなるとともに稲葉が歌いだす。

儚いダイヤモンドだった。このオープニングナンバーは全くの予想外でした。しかし今年の渚園もそうだったけど僕の予想はことごとく外れるなぁ(笑)。
稲葉は青いスカジャンのようなジャケット、まっちゃんは白いロングジャケットを着ていた。間奏のギターソロから最後のサビに入るときに稲葉が「UhhhhhAAAAHHHHHーーー!!!!!!」といきなりすんげぇシャウト。喉の調子が悪いとか言われていたらしいが、そんなこと微塵も感じさせないパフォーマンスに圧倒される。

演奏が終わるとすぐさまultra soulへ。こんな早い段階でやっちゃうなんて勿体無い気もしたが(笑)。しかし自分にとって今日のライブが最高なものになった要因としてはこのultra soulが大きかったように思う。昨年のGREENツアーでも、今年のFinal Pleasureでも、一番ラストの最も盛り上がるタイミングで演奏されてきたこの曲を、2曲目というところで持ってきたのはある意味彼らにとってもちょっとした博打だったのではないだろうか。ただ自分にとっては、このultra soulのおかげで、最後まで「BIG MACHINE」に乗って突っ走って、最高のドライブを楽しめたと思う。

ラストの「ヘイ!」×3はすっかり恒例。早くもクライマックスを迎えたような雰囲気に包まれる中、稲葉のこの言葉によりLIVE-GYMの本当の幕開けを迎える。

稲葉「B'zのLIVE-GYMにようこそーーー!!!!!」

いつもはこのセリフの際に必ず何かネタがあったのだが、今回は至ってシンプル。大歓声に包まれる中WAKE UP,RIGHT NOWへ。この時ステージ上の2つの大きな物体にかぶせてあったシーツが、爆発とともにはがれる。そこには真っ白なB'z石像が立っていた。つーかマジでかすぎだろコレ、って突っ込みたくなるくらい巨大な石像だった。まさに「BIG MACHINE」B'z。
僕、この曲は間奏が大好きなんです。頭をゆらゆら揺らしながら「NA〜NANANA〜NANA....♪」と歌うのはほんと心地良かった。

続いてはシェーンがドラムを叩き始める。聴いたことのないフィルだったが、まっちゃんのギターが重なるとすぐにその曲が何だかわかった。野性のENERGYだった。稲葉はマイクスタンドをしっかりと両手で持ち、最後まで力強く歌い上げていた。その姿を見て思わず渚園を思い出した。

演奏が終わり、大歓声に包まれる中、MCへ。

稲葉「こんばんは。」
観客「(歓声)」
稲葉「こんばんはーー!!!!」
観客「(こんばんはー!!)」
稲葉「皆さん元気でしたか?」
観客「(歓声)」
稲葉「今日は最終日だぜー!!!!」
観客「(歓声)」
稲葉「えー・・・、今回はBIG MACHINEというツアータイトルでずっとやってきたわけですけれども・・・今日はみなさん、このBIG MACHINEっていう一つの乗り物に乗ったつもりで、時には激しく、時にはゆるやかに、そして時にはメチャクチャに、そんな感じで、ドライブを楽しんでいるような気持ちで、最後まで楽しんでいってください!!」
観客「(歓声)」

そしてアルバム「BIG MACHINE」の中で私が最も好きな曲、I'm in love?へ。作曲者曰く「恋心U」って言ってたけど、ほんとB'zはこういう曲作るのがウマイ。嬉しさのあまり思わず笑顔になる。
ここでステージ上のスクリーンが4分割に分かれ、左2つに稲葉、右2つにまっちゃんといった具合に映し出される。ほんと毎回思うけどセットお金かかってるよなぁ〜(笑)。

続いてはブルージーな朝。これも自分にとってはI'm in love?に続く好きな曲だ。たぶん今回のライブではやってくれないだろうなーと思ってたので、イントロ聴いたときは嬉しさのあまり「おぉ〜っ」とつぶやいてしまった。
中央のスクリーンにはB'zの歌う姿が映し出されていたが、端の2つのスクリーンには風景画のような映像が映し出されていた。それはこの曲のタイトルを思わせるような、なんとも風情のある画だった。

演奏が終わると今度は愛と憎しみのハジマリへ。稲葉の歌声とともに、スクリーンには「誰もが愛する者 守ろうとしてる者 憎しみがスキをうかがう」の部分の歌詞が右から左へ流れる。マイナーコードからサビで転調してメジャーコードに切り替わる気持ち良さ、そしてそれに乗っている何とも言えない歌詞の展開が創りだす曲の雰囲気はまさにB'zならでは。

ニューアルバムからのナンバー連発で現在のB'zをたっぷり味わう。近年、「アルバムツアーなのにPleasureツアーみたいだ」という一部のファンの声を聞いたせいなのかどうかはわからないが、こんなにニューアルバムの曲オンパレードのライブも珍しいのではないだろうか。

しかしこの直後、私の長年の夢が叶うことになろうとは思ってもみなかった。

曲が終わると稲葉がブルースハープを吹き始める。まっちゃんは白い帽子をかぶっていた。
稲葉のブルースハープを聴くと私はある曲を連想する。それは私がB'zの曲の中で最も好きな曲であり、LIVE-GYMでその曲を聴くことが私のささやかな夢でもあった。

これまでのLIVE-GYMでもほとんど毎回と言っていいほど稲葉はブルースハープを吹く場面があった。私はその度にその曲をやってくれるのかな、と期待に胸を膨らませた。しかしその願いは今まで叶うことがなかった。

今回それは突然訪れた。
しばらく稲葉のブルースハープでの演奏が続く。最初はjuiceの「イェーイェー」の部分をブルースハープで吹き、観客の声援を煽る稲葉。さらに「学園天国」や「お正月」のメロディが。特に学園天国は観客との掛け合いもあって盛り上がる。場内は拍手と歓声に包まれる。

そしてあの曲のイントロが流れてきた。Don't Leave Me
そう、これこそまさに私が長年ライブで聴くことを夢見ていた曲だった。私は驚嘆と感動のあまりただ呆然と立ち尽くしていた。

一番好きな間奏の「tell me baby!!」から最後のサビへの展開はただただ圧倒されるばかり。そして終わりには「BUZZ!!」のときと同じように連続シャウト。今までビデオでしか観た事なかったシーンがまさに自分の目の前で起こっていた。

言葉がなかった。演奏も歌も完璧だったからなおさらである。演奏後、感動のあまり私は一人、ずっと拍手を続けていた。

しかしそんな余韻に浸っている間もなく、大きなサプライズが訪れた。増田さんのオルガンにまっちゃんのギターが重なる。私は耳を疑った。MOTELだった。スクリーンはモノトーン調の白黒映像に切り替わり、2人の姿が大きく映し出される。

実は私はこのライブの1週間ほど前、B'zのMDを作っていた。いわゆる自己ベスト盤みたいなものだ。ファンの人なら何度も経験のあることだと思う。
私は渚園以降、しばらくB'zを封印していた。特に理由はないし、何故かもわからない。もしかしたら他のアーティストのライブとか行ってB'zへの熱が一時的に冷めていたのかもしれない。

しかし突然、ふと思いついたように私はB'zの曲を編集してMDを作り始めた。もちろん現在の私が最も好きだと思えるB'zの曲の数々を詰め込んだMDである。そしてそこには「Don't Leave Me」、そして「MOTEL」も入っていた。しかも今回ライブで演奏されたのと同じ曲順で編集していたのだ。

そういうこともあって、私はこの日の「Don't Leave Me」そして「MOTEL」へと続く流れにはただただ感動していた。特にMOTEL最後のコーラスでは素晴らしさのあまり泣きそうになった。もちろん私は「Wow wow...」やら「Can't you see...」やら、もう無我夢中で一緒に歌い上げた。最高のひとときだった。

でもまだまだこれだけではサプライズは終わらなかった。続いてはスクリーンに4人の女性のシルエットが映し出され、演奏とともに踊りだす。なんとヒミツなふたりだった。
いい意味で「あり得ない!!!」と思わせる意外な選曲。ここ近年のLIVE-GYMでは味わえなかった喜びを味わうことができてほんと幸せだった。この曲は古くからのファンへ対してB'zからのささやかなプレゼントだったのかもしれない。だっていつの曲だよこれ。ベースに明石さん、ドラムには青山さんとかがいた頃ですよ(笑)。僕も嬉しすぎて「アレだよ!アレ!!!」はバカみたいに叫びましたね(笑)。

そして楽しい雰囲気はそのまま次の曲に引き継がれる。love me,I love you。これもめちゃくちゃ良かった。ぶっちゃけ昨年のGREENで演奏された時はあまり嬉しくなかったし興奮もしなかった。でも今回は自分でもびっくりするくらい気持ちが高揚した。ライブというのはやはりCDで聴くのとは違って前後の曲との流れが重要になってくるものだと思う。そういう意味ではここでlove me〜を持ってきたのは個人的には大成功だった。

「Hey,そうだろう?」の部分を稲葉が「そうだろう!?そうだろう!?そうだろう!?」と早口言葉で叫ぶ。このパフォーマンスもすげー良かった。間奏での手拍子は僕の周りの人達がズレまくっててちょっとガックシだったけど(笑)。

演奏が終わると一旦稲葉がステージから去る。まっちゃんがステージ中央に立ち、ギターソロを弾き始めた。しっとりと聴かせるギターに酔いしれる。そしてスクリーンに花の画が映し出されるとともに、へ。嬉しさのあまり心の中で悲鳴をあげた。個人的にまっちゃんのソロ作品の中では至極の名曲だと思うし、一番好きな曲。B'zであれだけ激しいサウンドを創り上げつつ、こういった和のテイスト溢れる名曲を作ることができるギタリストなんて他にいるだろうか。素晴らしい演奏だった。本当に感服した。

ちなみに途中、胡弓という楽器を使って最高に盛り上がる場面があるのだが、そこは増田さんがキーボードでピッチベンドを使いながら上手く弾きこなしていた。自分も真似してみようと思った(笑)。

続いては稲葉が黒いシャツを着て再びステージに登場。そしてCHANGE THE FUTUREへ。スクリーンには炎のCGが映し出されるとともに、ステージ上からも何発も火柱があがっていた。

演奏が終わるとMCへ。

稲葉「東京ドーム!!」
観客「(歓声)」
稲葉「後ろの方まで盛り上がってるかーい!!!」
観客「(歓声)」
稲葉「スタンドーー!!!!」
観客「(歓声)」
稲葉「アリーナーー!!!!」
観客「(歓声)」
稲葉「東京ドーーーム!!!!」
観客「(歓声)」
稲葉「えー・・・「BIG MACHINE」ツアーと言う事で、さっき、会場全体が一つの大きなマシーンに乗ったようなつもりで、楽しんでいって欲しいとさっきも言いましたけれども、BIG MACHINEの最大の燃料は、この東京ドームのお客様の声援でございます。」
観客「(拍手&歓声)」
稲葉「そろそろこのBIG MACHINEを、こう・・・ググッ!・・・ググッ!!・・・と、ヒートアップさせて行きたいな、と思ってるんですけれども・・・そのためには、この東京ドームの皆さんの・・・「イェー」が必要です。」
観客「(拍手&歓声)」
稲葉「・・・ください!」
観客「(歓声)」
稲葉「えっ、それだけ?(笑)もっと出るでしょう?」
観客「(歓声)」
稲葉「もっとエネルギーをくれーー!!!!」
観客「(YEAH!!!!!!!)」
稲葉「もっとくれーーーー!!!!!」
観客「(YEAH!!!!!!!)」
稲葉「もっとーーーー!!!!!」
観客「(YEAH!!!!!!!)」
稲葉「もっとーーーーーー!!!!!!!!!」
観客「(YEAH!!!!!!!)」

そう言って稲葉が観客を煽る。ファンはひたすら「YEAH!!!!」と叫ぶ。というか最後の方は「ギャーー!!!」になってましたけど(自分含・笑)。

そしてまっちゃんがその声援をギターで受け止めるかのように、ヒザをつきながらギターを立ててぶっとい音をかき鳴らす。多分このときまっちゃんは7弦ギターを使っていたと思う。めちゃくちゃ分厚い音だった。そしてそのまま床に倒れこむまっちゃん。観客からのエネルギーを全て受け止めて、それをギターを通して放出しているかのようだ。客席からは大歓声があがる。

そのままBIG MACHINEへ。ここから場内はまさに興奮のるつぼと化す。
石像が爆発し、中からロボットが出てくる。サビではまさにBIG MACHINEに乗って高速で突っ走っているかのような演出がスクリーンに映し出される。シビれた。このときB'zはまさに生ける「BIG MACHINE」と化したことを実感した。

演奏が終わるさらに稲葉が「Ahhh!!!YEAHHHHH!!!!!」と叫ぶ。観客も「YEAH!!!!!!」と答える。そのやりとりが何度か続いた後、さらに稲葉が叫ぶ。

稲葉「Are you ready to..... moooooooooove!!!!!!!!?」

大歓声に包まれ、MOVEへ。この選曲も意外だった。全く予想だにしていなかっただけに大興奮状態に陥る。
そして演奏が終わるとすぐさまシェーンが「ドドドンドドドン」とドラムを叩く。これまでのLIVE-GYMで何度も聴いてきたフレーズだっただけにすぐにわかった。juiceだ。初っ端からいきなり「イェーイェー」のかけあいに入った。Final Pleasureのときはすごく短く感じたが、この日の「イェーイェー」は長めで大満足。さらにステージ上からあの巨大なjuice缶が登場。曲が流れている間、ずっとアリーナ席の頭上を所狭しと漂っていた。

そしてjuiceの間奏でメンバー紹介。

稲葉「それではここで、ウチのバンドのメンバーを紹介します!」

今回のサポートメンバーは大田紳一郎、増田隆宣、バリー・スパークス、シェーン・ガラース(紹介順)。

今までのLIVE-GYMにはない新しい要素を吹き込んだと言う意味でも、やはり大田さんの加入は新鮮だった。そこにはいつも通りやればある程度成功することはわかっているのに、あえてこうやって新しいことにチャレンジしていくというB'zのスタイルが現れていたように思う。

増田さんは相変わらずの安定したプレイ。もうほとんどB'zのメンバーと言っても過言ではないのではないだろうか。こんなに長い間サポートメンバーを務めてきているのはやはりB'zの2人から絶大な信頼を得ているという証だろう。

バリーについては私は何も知らなかったが、どうもシェーンと仲良しさんみたいですね(笑)。アメリカでもいろんなアーティストのツアーに同行したり、自分でアルバムも出したりして、マルチな活動を行っている人みたいです。

シェーンは確実に昨年よりもB'z慣れしていた。昨年のツアーではもうほとんどCDと同じように忠実にドラムを叩いていたが、今年はシェーンならではのアレンジも加わっていたし、相変わらずパワフルでロックな叩き方をしてくれるから観ている方も盛り上がる。ファンからの人気も絶大のようだし、ぜひ来年も叩いてもらいたいですね。

それにしてもjuiceは何度聴いても興奮する。ZEROと同じように、もはやLIVE-GYMには欠かせない曲となった。間奏の「イェーイェー」の前では稲葉が「まだ元気あるんだろう〜?知ってるぜぇ〜。もっと声が枯れるくらい叫びたいんだろう〜?もっとめちゃくちゃになりたいんだろう〜?」と喋る。そして恒例の「イェーイェー」のかけあいはなんと学園天国バージョンで、それはもう大変な盛り上がり。

ライブは最高潮を迎え、もうこのまま本編が終わってもおかしくないような状態だったが、今日のLIVE-GYMはこれからさらなる盛り上がりを見せる。続いてはさまよえる蒼い弾丸へ。渚園では聴けなかったせいか、とてもひさびさに感じた。稲葉の水ぶっかけパフォーマンスも健在。稲葉を映していたカメラに水滴がついていた。
過去のレポートでも書いたかもしれないが、この曲では稲葉の壊れ様が素晴らしくカッコイイ。あれだけぶっとんでくれるとこちらとしても興奮せずにはいられない。サビでは「蒼い弾丸」と右手を突き上げて叫ぶ。これでもかというくらい叫ぶ。

最後の「もっと〜」の部分は今までとは違ったアレンジとなっていた。そして演奏がピタッと止んだかと思いきや、「ブウゥゥン!」というバイクのエンジン音が聴こえてきた。ふと見るとステージ向かって右端の方にバイクが4台スタンバイされており、ステージ中央には何やらジャンプ台のようなものが。

「!?」だった。これから何が起こるのか全く想像がつかなかった。そしてアラクレのイントロが聴こえてきて、場内から歓声があがった、と次の瞬間、1台のバイクが飛んだ!客席からは大歓声があがる。次々とバイク集団が飛びまくる。私は興奮のあまり「うおおぉぉおおー!!」を連発。何と言う演出だ。こんなの前代未聞である。渚園のReal Thing Shakesのときのヘリコプターにもたまげたが、今回はそれ以上にぶったまげた。

アラクレは渚園では1曲目に演奏された。だから今回はおそらく後半の盛り上がる部分で演奏されるだろうと予想して、個人的に非常に楽しみにしていたのだが、想像以上のパフォーマンスに圧巻。「とろけるたましい」は声が枯れるくらい叫びまくった。大満足だった。

演奏が終わるとすぐさまシンセパッドの音色が場内に響き渡る。IT'S SHOWTIME!!へ。イントロのライティングはまさに歌詞そのもの。獲物を呼び寄せるようにサーチライトが空を照らしていた。2番のAメロで稲葉が「僕に足りないのは?!!」と観客にマイクを向ける。観客は「想像力!!!」と応える。すると稲葉が「YES!!!!」。このかけあいもこれから恒例となりそうだ。

そして曲のラストになるとなんと稲葉が突然ステージ下へ飛び降りた!そしてアリーナ最前列のファン達とたわむれる稲葉。中には抱きつくファンも。ぬあーーうらやましい(笑)。

演奏が終わり、稲葉が「どうもありがとう!!」と言って拍手に包まれながらメンバーがステージを去る。すぐさま場内からはウェーブが起こる。私は今回、アリーナ席でのウェーブを初めて経験したが、あれはわかりづらいな(笑)。やっぱりウェーブはスタンドが似合います。

しばらくして再びメンバーが姿を現す。無論場内は大歓声に包まれる。そしてこの日最後のMCへ。

稲葉「どうもありがとーーう!」
観客「(拍手&歓声)」
稲葉「皆さん、BIG MACHINEの乗り心地はどうですか?」
観客「(サイコーー!!!)」
稲葉「僕らも最高です。」
観客「(拍手&歓声)」
稲葉「良かった。引かれるかと思った(笑)」
観客「(笑)」

乗り心地悪すぎて嫌がられるとでも思ったのだろうか。そんなこと思うわけないじゃん(笑)。BIG MACHINE、最高だったよ。

稲葉「えー、僕らもデビューしてから今までやってきましたけども、今年でちょうど、デビュー15周年を迎えまして」
観客「(拍手&歓声)」
稲葉「夏前からずっとツアーをやってきて、ソロとしてもB'zとしてももちろんCD出したりしていろんな活動してきて、もう、(手で波打つ仕草をしながら)こんなんだったんですが、やっぱりツライとき、支えになったのはみんなの声援でしたウソじゃないよ。」
観客「(笑&歓声)」
稲葉「さっきも言いましたけど、BIG MACHINEの最大の燃料は皆さんの声援です。これは「頑張って」とか、「B'z最高!」というようなありがたい声援ももちろんですが・・・「ちょっと最近何やってんの!」とか」
観客「(笑)」
稲葉「そういう厳しいお叱りの声も受け付けて、飲み込んで、それを全て吸収して燃焼させて、少しずつ前に進むエネルギーに変えていきたいと思います。実際、今日も、今年も、こうやって東京ドームにたどりつくことができました。ほんとにどうもありがとう!」
観客「(拍手&歓声)」
稲葉「最後にもう一度、この、東京ドームの皆さんの「イェー」を、ください。」

そう言って稲葉が観客を煽る。観客は何度も「YEAH!!!!!!」と叫ぶ。稲葉が「もっと!!!!もっと!!!!!」といった仕草でさらに煽る!ファンの声援が東京ドーム一杯にこだまする。

稲葉「東京ドームの"YEAH!"最高でした!ほんとにどうもありがとーう!!!」
観客「(拍手&大歓声)」

そして観客からのエネルギーをもらったBIG MACHINEがラストスパートへ突っ走る。Calling。このCallingがまた素晴らしく良かった。特にAメロやBメロあたりでまっちゃんの新しいアレンジが加わっていたのだ。めちゃくちゃ良かった。ぜひこのアレンジでCD化して欲しいと思うくらい。

Callingは今までLIVE-GYMで何度か聴いたことはあったが、比べ物にならないくらい、たぶん今回のシチュエーションにもハマっていたのだと思う。アンコール1曲目という曲順もそうだし、今年最後の締めくくりのライブということもあったと思うが、とにかく今までのLIVE-GYMで聴いたどのCallingよりも感動した。

直前に思いっきり「YEAH!!!!!」と叫んでいたせいもあり、「Wow wow...」のコーラスではこれまでにないくらいのファンの声が響き渡っていた。ラストはおなじみのオリジナルとは違うアレンジ。「Just calling you!!!!」と叫びながらグルグル回る稲葉。最高にカッコ良かった。

演奏が終わるとすぐにシェーンがドラムを叩き始める。聴いたことのないパターンだ。ピッチもかなり速い。これは何の曲だろう、と私の普段使わない脳みそが高速回転を始める。そしてピーンときた。あの曲だ、と。
稲葉が何度も「YEAH!!!!!」と叫ぶ。それに観客も答える。

稲葉「東京ドーーーーム!!!!」
観客「(大歓声)」
稲葉「今年最後だぜーーーーーー!!!!!!!」
観客「(大歓声)」

稲葉は口には出さなかったが、私には「もう何もかも忘れて自分をぶっ壊せ」というメッセージが聞こえてきた。大興奮状態のままギリギリchopへ。文句なしの選曲。まさに2003年を締めくくるにふさわしかった。やっぱり最後は感動的な曲よりもこういったハチャメチャに盛り上がる曲でシメてくれたほうが私は断然嬉しい。ステージ上からは大量の紙ふぶきがブワァーーーーーッと一斉に吹き出す。これはファイナル公演だけの演出だったようだ。ほんと物凄い量の紙ふぶきだった。

ここでシェーンがアップで映し出されたのだが、背中に「またネ!」と書かれていた。思わず興奮状態真っ只中の場内からも笑いがこぼれる。
間奏の「誰かに笑われるぞオマエ!!」の部分で稲葉がカメラに顔を近づけたところで私の頭もぶっとんだ。私はもう何も考えずただ夢中で叫んでいた。
BIG MACHINEは私が今までたどり着いた事のない世界へ連れて行ってくれた。

そして最後は花火が大爆発(ほんとにすげー爆発だった。びびった)。
最高に盛り上がったところでLIVE-GYM2003は幕を閉じる。メンバーが全員ステージ中央に出てくる。ここでも稲葉が何度か「YEAH!!!!!」と叫ぶ。そして恒例のシメ。

稲葉「せぇーーーのっ!!!!」
観客「(おつかれーーーーー!!!!!!!)」

場内は明るくなり、未発表曲が流れる。「もう離さない〜♪」のところで稲葉がカメラ目線で歌う仕草をしたため場内からは歓声があがる。そしてB'zの2人はステージの端から端まで歩き、何度も、何度も、深深と頭を下げる。こういう2人の姿は何度も見てきたが、今回ばかりは胸がつまりそうになった。

稲葉「どうもありがとーう!!!」
観客「(大歓声)」
稲葉「また来年あいましょう!バイバイ!」

そう言って2人はステージを去った。今年1年ありがとう、という感謝の気持ちと、これからもついて行くぞ、という気持ちを胸に、私は2人がステージから去るまで、ずっと拍手を贈り続けた。
そして改めて気づかされた。「やっぱりB'zだ」と。



B'z
LIVE-GYM 2003 "BIG MACHINE" FINAL at 東京ドーム(2003/12/27)

  1. 儚いダイヤモンド
  2. ultra soul
  3. WAKE UP,RIGHT NOW
  4. 野性のENERGY
  5. I'm in love?
  6. ブルージーな朝
  7. 愛と憎しみのハジマリ
  8. Don't Leave Me
  9. MOTEL
  10. ヒミツなふたり
  11. love me,I love you
  12. CHANGE THE FUTURE
  13. BIG MACHINE
  14. MOVE
  15. juice
  16. さまよえる蒼い弾丸
  17. アラクレ
  18. IT'S SHOWTIME!!

  19. Encore.
  20. Calling
  21. ギリギリchop


-最後に-

今回のライブが自分にとって過去最高のLIVE-GYMになった要因は1つではありません。もちろん長年の夢だった「Don't Leave Me」が聴けたことは大きいと思いますが、1曲1曲それぞれが素晴らしかったということだけでなく、1本のライブとしての完成度が過去のLIVE-GYMと比べても群を抜いていたと思います。

また、サポートメンバーも目立ちすぎずにB'zの引き立て役に徹し、かつ自分の色をしっかり出していた。そういう意味では昨年のビリーシーンはちょっと目立ちすぎだったかなと(笑)。決して批判するつもりはないですし、素晴らしいアーティストだと思いますけど。

あとはアルバム曲の素晴らしさですね。「CHANGE THE FUTURE」なんかCDで聴いただけでは全然良いとも思わなかったんですけど(笑)、今回のライブで「なんていい曲なんだ」と思うようになりましたし。またアルバム以外からの選曲も素晴らしかった。特に「Don't Leave Me」、「MOTEL」、「ヒミツなふたり」あたりの流れは絶妙でした。「華」が聴けたのもめちゃくちゃ嬉しかったです。いつも思うんですが、彼らのライブに行く度に、新しい感動を得ることができる。それは彼らが毎回新しいことにチャレンジしている証拠だと思います。

僕は今年、約30本に渡り様々なアーティストのライブに参加してきました。その中で、今までB'zのライブだけでは味わうことのできなかったモノを得ることができました。特にミッシェルなんか観た時には、正直僕はもうB'zには戻れないんじゃないかと、そう思ったりもしました。

でも、この日のライブで気づきました。やっぱりB'zなんだ、と。
僕にとってかけがえのないもの。自分にとって欠かせないアーティストを1つあげろと言われたら、やっぱり僕の答えはB'zなんです。1999年、Brotherhoodツアーで初めてLIVE-GYMに参加して味わったあの気持ちを、この日のライブで再び味わうことができました。奇しくも場所は同じ東京ドームでした。

終わりよければ全て良しとは言いますが、2003年はまさに彼らのおかげで気持ち良く締めくくることができました。改めてB'zの2人に感謝します。本当にありがとうございました。

最後に、ライブ帰りに寄った東京ドーム周辺の映像とともにお別れしたいと思います(笑)。
【写真左】 ラクーア中庭広場にて。「野性のENERGY」のPVを観るファンとそれを見下ろしているB'zサンタの図。ライブ終了後にも関わらず、寒い中、大勢のファンがPVに見入ってました。きっと皆これを見ながらライブの余韻に浸ってたんでしょうね。
【写真右】 東京ドームシティにて。「B'z X'mas in Tokyo Dome City」というイベントが開催されており、ごらんのような物凄い人だかり。記念撮影の嵐でした。思えば昨年も「The Ballads」のイベントで同じようなのやってたんですよね。
それでは、一緒にLIVE-GYMに参加した皆さん、今年1年お疲れ様でした。
また来年のLIVE-GYMで会いましょう。良いお年を!

2003.12.29 youhei



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