B'z
LIVE-GYM Pleasure 2000 -juice- at 千葉マリンスタジアム(2000.8.5&13)

-はじめに-
"Pleasure"ということで、どういうライブになるのかはある程度想像できました。しかし、今回のライブは私の想像を遥かに超えていたのです。今回のライブでB'zは私にとって、まさに「生ける伝説」と化しました(ちょっと大げさかな?(笑))。去年の"Brotherhood"を"感動"という言葉で表したとしたならば、今回の"Pleasure"はまさに"快楽"という言葉がぴったりでしょう。私はこの日B'zに、"人生の快楽"とは何たるかを教えられました。
"衝撃"、"感動"、"興奮"、"快楽"といった言葉が凝縮されたライブを文章で再現するというのはまず不可能なことですが、私のレポートによって少しでもライブの雰囲気が伝わればと思っています。
では、ライプレポートをお楽しみください。



京葉線の海浜幕張駅から歩いて約15分。会場の千葉マリンスタジアムに到着したのはちょうど午後18時だった。入り口で待ち合わせていた友人とともに会場の中へ。

会場に入ると、洋楽のSEが流れていた。私の座席は5日は1Fスタンドの1塁側、そして13日は初のアリーナ席だった。去年の横浜の会場が大きすぎたためか、席からステージまでの距離はさほど遠く感じなかった。

ステージセットは、20mか30mはあるだろうかという二本の柱と、ステージ両端に巨大な缶ジュース型のバルーンが置いてある以外、至ってシンプルだった。
しばらくすると、突然ステージ両端に置いてあった巨大な缶ジュースから煙がプシューっと出てきた。そして間もなく開演という場内アナウンスが流れ、会場内からは歓声と拍手が沸きあがる。

開演時間の18時30分から15分ほど過ぎた頃、突然照明が暗転。場内はたちまちオールスタンディング状態に。そしてステージ中央に照明が照らされる。そこには大きな缶ジュース型のバルーンがあった。そしてステージの上へ上へと、缶ジュースが少しずつ上がっていく。

そしてステージ上の2本の柱の頂上付近まであがったかと思うとバルーンからロケット花火のようなものが発火し、場内は暗転。大歓声があがる。そしてスクリーンに過去のライブのタイトルが次々と映し出される。9th Blues、BUZZ・・・そして最後に今回のツアータイトル"-juice-"の文字が現れ、ズン、ズン、と、もう間もなくB'zが登場するぞという音楽が流れる。場内のあちこちから叫び声があがる。そして流れてきたイントロはPleasure'91!と同時に場内はそのイントロも聞こえなくなるくらいの凄まじい大歓声。そしてステージ上にはセットとともにメンバーが下からせりあがってきた。稲葉は銀色のスーツとパンツで登場。稲葉が最初に声を発するとともに場内は耳が劈かれるほどの大歓声に包まれる。歌詞を聞いてみると、明らかにPleasure'91でもPleasure'98でもなかった。この曲はB'zと、時代とともに進化する。この曲を私はPleasure 2000と名づけることにした。

Pleasure 2000が終わると松本がいきなりの凄まじいドリルパフォーマンス。「AHHHHH!!!!」という叫び声のような物凄い爆音が響き渡る。そして松本は観客に叫びをアピールする。それに応える観客。そしてまた爆音を響かせる松本。観客はまたそれに応えるかのように叫ぶ。松本と観客とによるやりとりが何度も何度も続く。もうこの時すでに私は我を忘れていた。

松本のギターが鳴り止むと、増田さんが聴きなれたピアノのメロディを弾き始める。ZEROだ。稲葉が「ヘイ!ヘイ!」とファンをあおるように叫ぶ。ファンもそれに答えるかのように叫ぶ。そして稲葉がシャウトするとともにイントロへ突入。すでにライブは最高潮の状態に。間奏のラップ部分ではなんと松本が歌っていた。

ZEROが終わるとノンストップでなんとBLOWIN'へ。
凄まじい曲順だ。初っ端からB'zは全開で私達にパワーをぶつけてきたのだ。こんなに飛ばしすぎて大丈夫なのかと思うくらい、B'zもファンもパワーをぶつけ合う。最後のコーラス「♪BLOWIN IN THE WIND」は場内全員で大合唱。
BLOWIN'が終わると私はすでに息切れ状態。そしてこの日最初のMCへ。

稲葉「(雨の中ライヴに来てくれているファンを気遣うように)みんな大丈夫ですか?!」
観客「(歓声)」
稲葉「僕らも絶好調なんだけど・・・なんか、機械の調子が大丈夫じゃないみたいで・・・(笑)」
観客「(笑)」
稲葉「機械が直るまで、ちょっと、バカ話でもしましょうか(笑)」
観客「(大歓声)」
稲葉「4万人もの人の前でバカ話をするというのは僕も初めてのことなのでちょっと緊張しますけど(笑)」
観客「(笑)」

どうやら機械の調子が悪かったらしく、なんと嬉しいことに稲葉のバカ話タイムが始まった(笑)。調子が悪くなった機械に感謝感謝。

稲葉「まぁ僕らは千葉マリンには散々な目に会わされてまして(笑)」
観客「(爆笑)」

稲葉の言う「散々な目」というのは、8月9日(水)の千葉マリン公演でのこと。この日なんと公演途中(LOVE PHANTOMのとき)に雷がステージ近くを直撃。死者は出なかったもののスタッフに怪我人が出て、これ以上ライブを続けるのは危険と判断したスタッフおよびB'zの二人はライブを途中で中止することを決断したのだった。
雨が降りしきる中、稲葉のバカ話(笑)は続く。

稲葉「でもそんな千葉マリンが大好きです(笑)」
観客「(大歓声)」
稲葉「今日も日頃のみなさんの行いが素晴らしいおかげで、(雨も)この程度に収まりましたね。」
観客「(歓声)」
稲葉「みんな、濡れても大丈夫なように準備してきた?」
観客「(歓声)」
稲葉「こういうときはね、雨と仲良くなればいいんだよ。」

・・・と稲葉の話は続く。このままずーっと稲葉と話をしていたかったが、そろそろネタが尽きてきたらしく・・・(笑)

稲葉「えー、もう、話す事がないので・・・(笑)」
観客「(えーーー!!)」
稲葉「僕はもともと喋るのが得意な方ではないので(笑)、あとはみんなで適当に喋っててください(笑)」
観客「(笑)」

そして再び照明が少し暗転。場内は和やかな雰囲気に包まれている。そしてしばらくすると再びステージが明るくなる。当然場内は大歓声だ。そしてステージに立っている鉄塔に吊るされているジュースの広告の女の人の絵をなにやら悩ましげに見る稲葉。その仕草がスクリーンに映し出され、会場からは笑いがこぼれる。
そしてステージに向かって左側の柱の前に立ち、そこに吊るしてあった布切れのヒモをつかむ稲葉。ファンが手拍子であおる。稲葉がヒモを引っ張ると、爆発とともに柱に吊るしてあった垂れ幕がはがれ、そこには電光掲示板のメッセージで、縦にこう書いてあった。
「B'zのライヴジムへようこそ!!」
無論場内は大歓声に包まれ、そしてその言葉が稲葉の口から発せられるのを待つ。そして稲葉がそのメッセージを見ながらマイクを手に持ち、喋る。

稲葉「そ・・・こ・・・う・・・よ・・・?」

なんと稲葉はそのメッセージを逆さから読んだのだ。場内は爆笑。稲葉本人も笑っている(笑)。しかしその後、やはりこの言葉を叫んでくれた。

稲葉「B'zの・・・・」
観客「(歓声)」
稲葉「B'zの・・・・」
観客「(歓声)」
稲葉「B'zの・・・・」
観客「(歓声)」
稲葉「B'zのライヴジムにようこそーーーーー!!!!!」

そして流れてきたイントロはなんと恋心
この曲は95年の「BUZZ!!」以来演奏されておらず、ファンが待ちに待っていた曲だけに大歓声があがる。おそらくこの日一番の歓声だった。もちろん振りつきで踊りまくる。曲が終わるまで何度も何度も振りつけで踊る。歌詞の中で「いつまでも 恋心」という言葉があるが、私はこのままこの曲がずーっと続いて欲しいと思った(笑)。
続いて息つく間もなくlove me,I love youへ。この曲はイントロからめちゃくちゃ盛り上がる曲だ。しかも個人的に大好きな曲なので、イントロを聴いただけで感動してしまった。この時すでに私の右手は吊りそうになっていた(笑)。
love me,I love youが終わると今度はYOU&Iへ。シングル"ねがい"の2nd beatで、今年発売されたアルバム"B'z The Mixture"にも収録されている、ファンに非常に人気の高い曲だ。最後の「めぐりあえて」で稲葉は思いっきりシャウトしてくれた。無論場内は大歓声。
それにしても"Pleasure"ということだけあって曲順が超豪華。極上の曲と極上の演奏、そして極上のパフォーマンスに私は酔いしれた。
そして稲葉のMC。

稲葉「ひさしぶり!」
観客「(ひさしぶりー)」
稲葉「元気でしたかー?!」
観客「(歓声)」
稲葉「ゲ・ン・キ・で・し・た・かーーー?!!」
観客「(大歓声)」
稲葉「えー、5年ぶりに、千葉に、帰ってきました。」
観客「(歓声)」
稲葉「今日は、みんなの腹の底にある、濃くて、ピュアで、フレッシュなエネルギーをもらいにきました。みんな普段溜まったパワーを思う存分出しちゃってください。、悔いのないように、(指折り数えて)歌って・・・、踊って・・・、変になって・・・、ハメをはずして・・・えーっと、(再び指折り数えて)歌って踊って変になってハメ外して・・・(強い口調で)楽しんでいってください。」
観客「(大歓声)」
稲葉「えー、今日は"Pleasure"ということで、今まで僕らが発表してきた曲の中でもみなさんが聴きたい曲、そして聴きたくない曲を(笑)、中心にやっていきますので、みんな最後までよろしくー!!」
観客「(大歓声)」

MCが終わると照明が暗転する。しばらくして美しいピアノのイントロが聞えてきた。Mayだ。オリジナルではかなり打ち込み色の強い曲で、バンドによる生演奏で大丈夫なのかと思ったが、いらぬ心配だった(笑)。このとき私はようやく落ちついて曲を聴くことに専念できた。おそらくこのまま激しい曲ばかりやられていたら私の身体はもたなかっただろう(笑)。
Mayが終わると増田さんのピアノソロへ突入。キレイな電子ピアノの音が会場一杯に響き渡る。そして聞こえてきたイントロはまさかまさかのもう一度キスしたかったである。会場は「ウソでしょ?!」といった感じで、歓声というよりもどよめきに包まれている。約10年も前に作られた曲で、アレンジもほぼオリジナルのままなのに全然古臭さを感じない。そこがB'zの楽曲の素晴らしい部分でもあるのだが。
演奏が終わっても会場からはどよめきがおこっている。しばらくしてステージが明るくなった。稲葉のMC。

稲葉「気分はどうだーい?!」
観客「(サイコー!)」
稲葉「気分はどうだあああーーーーーーい??!!」
観客「(サイコーーーー!!)」
稲葉「ステージの僕らも、サイッッッコーーーな気分です。」
観客「(大歓声)」
稲葉「ほら、上見てごらん。・・・なぁーーんにも見えないよ(笑)」
観客「(爆笑)」

稲葉のMCはほんとに聞いてて楽しい。これが日本のトップをひた走り続けてきた男の言うMCか?と思うくらい、何とも穏やかで、人間的で、嫌味のかけらもないMCだ。

稲葉「えー、僕らはですね、いつのまにか夏にツアーをやることが多くなってきてですね・・・。夏といえばB'z!夏バンドB'z!!(笑)・・・といわれるくらい、まぁ僕らも夏が好きなんですけど。」
観客「(笑)」
稲葉「でも、他の誰よりも、日本の夏を愛して止まない人が、バンドにいますんで、紹介します。」
観客「(歓声)」
稲葉「オン・ギター!」
観客「(歓声)」
稲葉「ミスター、タク!マツモト!!」
観客「(大歓声)」

歓声の応えるかのように「OH!GIRL!」のイントロを1フレーズか2フレーズくらい弾くまっちゃん。しかしなぜか途中で演奏を止める。観客も「あれっ?」という感じで肩透かしをくらった気分だ。そしてまっちゃんは「チッチッチ・・・」と指で合図をする(笑)。観客は笑いと歓声に包まれる。
そしてまっちゃんがステージ中央に立つ。今度こそ本物の OH!GIRL!が始まった。
そして今回のライヴはこのOH!GIRL!を皮きりにノンストップで8曲連続演奏という、B'zのライヴ史上最高とも言える盛り上がりを迎えることになる。
OH!GIRL!が終わると演奏は止まることなくそのまま孤独のRunawayへ。この曲はまっちゃんのギターソロが最大の見せ場。CDで聴くのとはワケが違った。あまりのスゴさに私は口あんぐり状態だった(笑)。
演奏が終わって照明が暗転。しばらくすると今度は増田さんがオルガンを弾き始めた。スローテンポで、どこかで聴いたことのある曲だと思った次の瞬間、稲葉が歌い出した。
「I was born to fall in love....」
そう、ALONEだった。コーラスは場内全員で歌う。ラストは増田さんの静かなピアノに合わせて場内全員で大合唱。めちゃくちゃ久しぶりに聴いたがこの曲は超名曲だ。「IN THE LIFE」は私がはじめて自分のお金で買ったB'zのCDだったため、思い入れも深い。しかしそんな余韻に浸っている間もなく演奏は続く(笑)。
ALONEが終わると、聞き覚えのない曲が流れてきた。RING(新曲)だった。ヘビーなロックバラードで、「ながい愛」のような曲調だった。しかも驚いたことに、いつのまにかステージ上にはオーケストラが勢ぞろいしており、ストリングスは生演奏だった。
歌詞はほとんど忘れてしまったが、サビの部分の歌詞は「欲しい、全部欲しい」というような内容。この曲は近々発表されるだろうから、今から楽しみである。それにしてもこの曲を熱唱しているときの稲葉は最高にカッコ良かった。
新曲の演奏が終わると会場からはため息とともに拍手がわきあがる。するとまもなくLOVE PHANTOMのイントロが流れてきた。もちろん演奏はオーケストラによる生演奏。あまりのスケールの大きさに会場は皆、度肝を抜かれていた。静かなイントロから一気にサビで盛り上がる。「ALONE」、そして新曲で少し落ちついた会場のテンションも一気に高潮する。
続いて黒瀬さんのドラムソロが聞こえてきたと思ったら、ミエナイチカラが始まった。すると突然ステージ両端から大きなバルーンが飛び出てきた。何かと思ったらB'zのバルーンだった。ステージ向かって左にはまっちゃん、右には稲葉のバルーンが出てきて、それぞれ片手には大きな缶ジュースを持っていた。サビの部分では照明がギラギラと点滅し、会場を盛り上げる。最後のコーラスは会場全員で歌う。
そして演奏が終わったと思ったらそのまままっちゃんのギターソロへ。とんでもない爆音が場内に響き渡る。そして何やらステージの上におかれていた何十本ものビンをギターを振りまわして割りまくる。さらにまっちゃんはギターの音で観客をあおり始めた。まるで何かの叫び声のような音だった。それに合わせて観客も叫び声をあげる。繰り返していくうちに徐々にテンポが速くなる。そして稲葉が叫ぶ。

稲葉「アーユーレディートゥ・・・ムゥゥゥゥゥーーーーブ!!!!」

稲葉の強烈なシャウトとともにMOVEへ突入。イントロから場内はとてつもない盛り上がり様。稲葉も、これでもかと言うくらいシャウトを連発(もうこの辺になると異常な盛り上がりで、言葉で表すことができないので想像でお楽しみください(笑))
もう私の身体はすでにクタクタになっていたが、次の曲のイントロを聴くと再び元気が戻ってきた。さまよえる蒼い弾丸だ。いったいいつまで続くんだと思うくらいノンストップでしかも激しい曲が続く。サビの「♪蒼い弾丸」のところでは人差し指を思いっきり上に突き上げる。ずっと上げていたため私の右手はもうヤバイ状態になっていた(笑)。
演奏が終わったところでやっと稲葉のMC。

稲葉「まだ元気かぁーい?!」
観客「(歓声)」
稲葉「まぁだげぇんきかあああぁーーーーーい?!!!」
観客「(大歓声)」

そして聞こえてきたのは「だからその手を離して」のイントロ。ドラムソロが流れる中、MCは続く。

稲葉「ではここで後ろのバンドのメンバーを紹介します!」
観客「(歓声)」
稲葉「キーボーード!」
観客「(歓声)」
稲葉「増田隆宣!」
観客「(大歓声)」

演奏が突然止まる。すると増田さんが太陽のKomachiAngelのサビの部分をオルガンで弾き始めた。場内はそれに合わせて「Yeah!Yeah!」と歌う。
増田さんのソロが終わると再び「だから〜」のイントロが流れ、メンバー紹介は続く。

稲葉「ベーース!」
観客「(歓声)」
稲葉「満園庄太郎!」
観客「(大歓声)」

ここで曲調が変わり、ベースに火をつけるパフォーマンスととともに満園くんが「アァァァァァァ!!!」叫ぶ。(このとき流れていた曲は超有名な曲で、誰もが聴いた事のある曲だと思うのですが、曲名がわかりません)
満園くんはかなり人気が出てきたようで、この時もかなりの歓声を浴びて嬉しそうだった(笑)。
そして最後のメンバー紹介へ。

稲葉「ドラムス!」
観客「(歓声)」
稲葉「黒瀬蛙一!」
観客「(大歓声)」

ここで突然演奏が止まる。ガラッと曲調が変わり、流れてきた曲はなんとロッキーのテーマ!(笑)。そしてなんと黒瀬さんはアメリカ国旗のパンツをはいていて、それがスクリーンに映し出されると場内は大爆笑!ロッキーのテーマに合わせてノリノリでドラムを叩く黒瀬さん。(この黒瀬さんのパフォーマンスは13日だけでした)
ドラムソロが終わると稲葉がメンバーをそれぞれ指差し喋る。

稲葉「ヨロシクヨロシクヨロシク!」

そして再び「だから〜」のイントロへ戻る。すると稲葉が何やらマイクで喋りはじめた。

稲葉「みんなの声が聴きたいなぁぁ〜〜・・」
観客「(歓声)」
稲葉「みんなの大きい声が聴きたいなぁぁ〜〜〜!」
観客「(歓声)」

すると稲葉が突然カウントを取り始めた。それに観客も合わせる。

稲葉「ワン!ツー!!」
観客「ワン!ツー!スリー!Go!」

そしてこれを3回繰り返すとそのままだからその手を離してへ。この曲はAメロよりもサビよりもイントロが大好きなので、私はイントロからすでにぶっ壊れ状態に(笑)。間奏のギターソロの前には稲葉の長いシャウト。
あっという間に演奏が終わった。気がつけば開演からすでに1時間30分が過ぎていた。

稲葉「今夜は本当にサイコーでした。どうもありがとーう!」
観客「(大歓声)」

そう言ってメンバー全員ステージから姿を消した。それと同時に場内からはアンコールの拍手が沸きあがる。そして恒例のウェーブも起こる。何度も何度もウェーブを繰り返して、再びB'zが登場するのを待つ。

そして照明が暗転。座っていたファンも再び席を立つ。すると突然スクリーンに映像が映し出された。それはなんと「ファイト一発!」のB'zバージョンのCMだった(笑)。
設定は険しい崖をB'zの二人が登っているシーン。松本が上で稲葉が下。互いに手を握りながら一生懸命崖を登ろうとしている。稲葉の足が滑り落ちそうになり、手が離れそうになる。そこへ二人が叫ぶ。
松本「ファイトーー!!!」
稲葉「イッパァァァァツ!!!」
場内は割れんばかりの大爆笑。しかもこのときの二人の表情がおかしくておかしくて・・・(笑)。顔はめちゃくちゃ真剣なんだけど、目が笑ってた(笑)。
最後にスクリーンに「ファイト一発 -juice-」という文字が映し出される。本物のCMみたいだった。

そしてメンバーが観客の声援に応えながら再びステージ上に姿を現す。稲葉は赤の「rock and roll」Tシャツを着ていた。
しばらくして照明が暗転したと思ったら今夜 月の見える丘にのイントロが流れてきた。そして驚いたことにバックスクリーンのところには無数の星のようなライトが光っている。会場からは思わずため息と歓声が入り混じったような歓声があがる。(これは一部のファンによる演出効果だった。実は今回のライブには全会場にこういった「演出参加席」というものが用意されており、そこの席の人達はステージのすぐ真後ろでライヴが見れるだけでなく、ステージ演出に参加することもできるのだ。ただ、この席はファンクラブに入っている人にしか当たらないらしい。)
演奏の最後にはその無数の星の上に大きな月のような照明が照らし出され、さらには流れ星まで落ちた。なんとも心憎い演出だった。大歓声があがるとともに、この日最後のMCへ。

稲葉「(空を見ながら)月が・・・見えないや(笑)」
観客「(笑)」
稲葉「えー、今回のツアーのサブタイトルとなっているjuiceというのは、人間の腹の奥の奥の方に眠っているパワーとかエネルギーっていう意味で、その、みんなが出したエネルギーを僕らがもらって、それによって僕らも、気持ちが高まったり、変な気分になったり(笑)、予定にないところで突然「アアァー!」っていう叫び声をあげてたりするんですよ(笑)」
観客「(笑)」
稲葉「今日のみんなは大丈夫!・・いっぱい出てたよ(笑)すんごいのが出てた(笑)」
観客「(笑&歓声)」
稲葉「その、みんなからもらったエネルギーのおかげで、僕もほら、この、汗が。この、汗が!(といって顔についた汗をうっとうしそうに手で払う稲葉(笑))。」
観客「(笑)」
稲葉「その、自分の出すエネルギーによって、他人にまで影響を与えるってことは、凄いことだと思うんですよ。でも普段、日常の生活ではなかなか出せないんと思うんだよね。でも、今日ここで出したように、普段の生活の中でもね、ここぞっていうときに、普段出さないようなエネルギーを出すようにすれば・・・周りの人も、幸せになることがさ・・・あるんだって(「だ」にアクセント)」
観客「(笑&歓声)」
稲葉「うん。だから、人が他人の身体とかにそういった影響を与えるっていうのは・・・(つぶやくように)凄いことなんだよなぁ。」
観客「(歓声)」
稲葉「そして今日ステージの上にいる5人はみんなのエネルギーをもらったおかげで最高に幸せでした!ほんとにどうもありがとーーう!!!」
観客「(大歓声)」

ぽんぽんと素晴らしい言葉が出てくる稲葉に私はただただ驚くばかりだった。そして今回のライヴのテーマであるjuice、さらに演奏は止まることなくギリギリchopへ。ギリギリchopでは皆持っていたタオルやらハンカチやらをブンブン振りまわす。そしてそれを見た稲葉は自分のTシャツを脱いでブンブン振りまわし、アリーナへ投げ入れる。最初から最後までとんでもない盛り上がり様のまま、ライヴは終わりを迎える。

稲葉「今夜は本当にサイコーでした。どうもありがとーーーう!!」
観客「(大歓声)」
稲葉「・・・せぇーーーの」
全員「おつかれーーー!!!」

そして稲葉と松本はステージの端から端まで移動し、何度も何度も、ファンに向かって礼をした。その度にファンは拍手と歓声で応える。

稲葉「また会おうね!バイバイ!」

ファンからは別れを惜しむような歓声があがる中、二人はステージを去った。そして次の瞬間、大きな花火が上がり始めた。B'zと別れて静かになっていた場内が再び大歓声に包まれる。この日の花火は本当にスケールが大きかった。まるでどこかの花火大会に来ているかのように、何発も何発も大きな花火が上がった。

存分に"Pleasure"を味わい、一滴残らず"juice"を搾り取られるという、最高のライヴだった。



B'z
LIVE-GYM Pleasure 2000 -juice- at 千葉マリンスタジアム(2000.8.5&13)

  1. Pleasure 2000 〜人生の快楽〜
  2. ZERO
  3. BLOWIN'
  4. 恋心
  5. love me,I love you
  6. YOU&I
  7. May
  8. もう一度キスしたかった
  9. OH!GIRL!
  10. 孤独のRunaway
  11. ALONE
  12. RING(新曲)
  13. LOVE PHANTOM
  14. ミエナイチカラ〜INVISIBLE ONE〜
  15. MOVE
  16. さまよえる蒼い弾丸
  17. だからその手を離して

  18. Encore.
  19. 今夜 月の見える丘に
  20. juice
  21. ギリギリchop


-最後に-
もし時間を戻すことができるならもう一度、いや、何度でも見てみたいです。大げさかもしれないですけど、世の中にはこんなに楽しいことがあるのかと(笑)、極端な話、生きてて良かったと思わせてくれるライヴでした。
13日には台風が近づいていて、きっと大雨で花火も見れないんだろうなと思っていたのですが、フタを開けてみれば、ライヴ開始当初は雨も降っていたものの、ライヴの終了頃には雨はすっかりあがっていました。だからそこでまたPleasureな気分が増幅して…(笑)。
ここで書きたいことは山ほどあるのですが、キリがないのでこの辺にしておきます(笑)。来年のライヴジムで彼らに会えるまでまた1年間頑張ります。
最後に、一緒に行ったケンちゃん、いとうさん、本間夫妻、そして会場にいた全てのB'zファンの皆さん、お疲れ様でした。



B'z consists of TAK MATSUMOTO , KOHSHI INABA